公開日:2022.06.02
更新日:2025.03.24
放送業界や広告業界などで、クリエイティブな仕事につきたいと考えている人も多いことでしょう。
作品を通じて世の中に貢献する仕事には、他の職種では味わえない感動ややりがいがあります。
そしてクリエイティブな才能の持ち主たちを率いてプロジェクトの舵を取る仕事に、「クリエイティブディレクター」が挙げられます。
この記事では、クリエイティブディレクターの仕事内容や必要なスキル、年収などについて解説します。
特に、以下の方にはこの記事をご一読していただきたいです。
・クリエイティブディレクターの仕事内容に興味がある方
・クリエイティブディレクターに必要なスキルについて知りたい方
・クリエイティブディレクターの年収について調べている方
・クリエイティブディレクターとアートディレクターの違いについて知りたい方
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<目次>
1.クリエイティブディレクターの仕事内容
クライアントとの折衝・調整業務
クリエイティブの企画
クリエイティブの制作のディレクション
クリエイティブの制作進行管理
2.クリエイティブディレクターとアートディレクターの違い
3.クリエイティブディレクターになるために必要スキル
折衝スキル
プロジェクトマネジメントスキル
エンドユーザーのニーズを整理できるマーケティングスキル
コピーライトに必要な知識
4.クリエイティブディレクターの年収
5.まとめ
クリエイティブディレクターとは、広告業界やIT業界などの企画から制作過程における現場の統括責任者のことです。
この章では、クリエイティブディレクターの仕事内容についてお伝えします。
クリエイティブディレクターに求められる仕事内容としてはまず、クライアントとの折衝や調整業務が挙げられます。
クライアントと打ち合わせを実施して、どのような成果物を求めているのか、どんな層がターゲットになるのかをヒアリングします。
クライアントは要望をイメージとしては持っていても、具体的に言語化できるレベルまで落とし込めていないことも少なくありません。
そこでクリエイティブディレクターがヒアリングした情報を言語化し、再びクライアントと共有します。
ただし、クライアントの話を聞くだけがクリエイティブディレクターの業務ではありません。
限られた予算で納期までに成果物を完成させるため、スケジュールの調整やクライアントとの折衝を行うことも重要な仕事です。
現場で働くスタッフとクライアントとの間に立ち、調整役として橋渡しをすることもクリエイティブディレクターに求められます。
クライアントからヒアリングした要望は、現場で働くクリエイティブスタッフと共有します。
そしてクリエイティブスタッフの力を活かし良い結果に導くため、クライアントに対して提案を行うことも仕事です。
具体的なアイデアが思いついたら提案し、クライアントとのイメージのすり合わせを行います。
これはプロジェクトの初期段階に限らず、途中段階で中間制作物を定期的に共有し、当初のイメージと離れてしまっていないかを確認し合うことも重要です。
プロジェクトのゴールに向けて、クライアントや現場スタッフと連携・協力していきながら、仕事を前に進めることがクリエイティブディレクターの役割です。
クライアントから要望をヒアリングしたら、具体的な企画を打ち出していきます。
クライアントが目指しているゴールに向かうためにどのようなアプローチが考えられるのか、考え出すことがクリエイティブディレクターの重大な任務です。
ターゲットになる層、そして予算などを考慮し、ゴールに向けて利用できるリソースや方法を考えます。
クリエイティブディレクター本人だけでなくプロジェクトチームを編成し、現場スタッフの意見も聞きながら1つの企画として練り上げていくことが重要です。
たとえば広告業界のクリエイティブディレクターであれば、コピーライターやデザイナーなどとチームを作り、意見を出し合って広告のワイヤーフレームを作ります。
チームメンバーそれぞれの個性を引き出してより良い企画を作り出すことも、クリエイティブディレクターの役割です。
クライアントの意見も取り入れつつ、専門チームとしての意見を企画として形にしていきます。
業界によって形は多少異なりますが、ヒアリングからのチーム編成、チームでの企画の流れは基本的に同様でしょう。
企画の方向性が定まったら、クライアントへプレゼンを行います。具体的なプランを提示してクライアントの了承を得られれば、次の段階へ進みます。
企画が通ったら、制作現場を導き、限られた納期・予算の中で企画を成功に導きます。
プロジェクトの全体を見渡しながら、都度方向性や日程の調整を行うことが重要です。
スケジュールを立てる際には、作業が予定通りに進まないことも踏まえて余裕を持って考えることが求められます。
早期に作業を進めることが理想的ではありますが、スケジュールを詰め込み過ぎてしまうと、想定外の出来事に対処しきれません。
納期を早めに設定してしまったために、クライアントからの信頼を失うことも考えられるのです。
チームを組んで作業をしていると、管理者の思惑とは異なりなかなか予定通りに進まないことも発生します。スケジュールは変動するものと考え、充分な余裕を持っておくことが重要です。
もし作業が予定よりも順調に進んでいる場合は、前倒しに進めて後のスケジュールに余裕を持たせるようにします。
常に最悪のケースも想定しつつ、状況に合わせて柔軟なスケジューリングをすることが重要です。
最後にお話しするクリエイティブディレクターの仕事内容が、制作進行管理です。
納期までに完了させられるように集めた人員が、予定通りに作業を進められるようにフローを考案します。
チームメンバーのマネジメントは、現場におけるクリエイティブディレクターの仕事の中でも非常に重要です。
どんなに優れた才能を持ったメンバーを揃えたとしても、チームとして機能しなくてはプロジェクトの成功は叶いません。
もしチーム内に人的トラブルが発生すると、プロジェクトを予定通り進めることは困難です。
メンバーそれぞれの個性や能力を活かしつつ、コミュニケーションを取りながら業務をスムーズに進めることを目指します。
また、スケジュールに遅れが出た場合、クリエイティブディレクター自身も作業に加わることがあります。
そのため、クリエイティブディレクターには管理能力があるだけでなく、各担当者が行っている作業に関するスキルを持っていることも重要です。
このように、クリエイティブディレクターにはさまざまな役割が求められます。
クリエイティブディレクターと混同されやすい役職に、アートディレクターが挙げられます。
アートディレクターとは、デザインやビジュアル面を中心として広告の監修を行う専門職です。
目指すビジュアルを作り上げるために、クリエイターやデザイナーなどのチームメンバーへ指示を出します。
クリエイティブディレクターはプロジェクト全体の総指揮を執る一方で、アートディレクターはビジュアル面に特化して指揮を執る役職だと整理できるでしょう。
両者を比較するとクリエイティブディレクターの方がよりマネージャーとしての側面が強く、アートディレクターの方がより現場に近い存在です。
ただし、プロジェクトの規模が小さいケースでは、クリエイティブディレクターがアートディレクターを兼任することもあります。
クリエイティブディレクターとアートディレクターが混同されやすいのは、こうしたことも理由になっているのかもしれません。
チーム構成上、クリエイティブディレクターがアートディレクターの上司になることが多くあります。
クリエイティブディレクターとアートディレクターが中心となってチームを指揮していくことが、プロジェクトを成功に導く重要な要素だと言えるでしょう。
この章では、クリエイティブディレクターになるために求められるスキルについてお伝えします。
クリエイティブディレクターはプロジェクト全体の指揮を執る存在であることから、非常に幅広いスキルが求められる役職です。
クリエイティブディレクターに求められるスキルとしてまず挙げられるのが、折衝スキルです。
クライアントに対しては、要望を聞き出すだけでなく、それを言語化し自分やチームが表現したいことをはっきりと伝えることが求められます。
クライアントのニーズを全て聞き入れるだけでなく、人員や予算の状況を確認しつつ時にはスケジュールなどに対し意見を言うことも重要です。
クライアントの要望とチームの状況を理解し、クライアントからの信頼を失わずに最終的な折り合いをつけることが求められます。
また、プロジェクトチーム内においても、折衝スキルは求められます。チームメンバーそれぞれの個性や立場を理解し、メンバー同士の人的トラブルが発生しないようにコミュニケーションを円滑にしていくことが重要です。
チームの最終的なゴールは全メンバーで共通していますが、制作過程では意見がぶつかり合うこともあり得ます。
そんな時にはクリエイティブディレクターが間に入り、トラブルの発生・悪化を防ぐことが必要です。
折衝力を高めるためには、相手の立場に立って物事を考えることや、状況を客観的に判断・分析することなどが求められます。
複数の関係者の間に立つ以上、相手が時に感情的になることも想定に入れておかなくてはなりません。
どんな状況でも冷静さを保ち、相手の意図を正確に理解し自分の考えを上手に伝えることが重要です。
プロジェクトマネジメントスキルも、クリエイティブディレクターに求められる能力の1つだと言えます。
プロジェクトの成功には、スケジュール通りの制作進行が重要です。
そのために関係各所に対し、適切な調整や指示を行うことが、プロジェクトマネジメントスキルです。
自分の担当する業務を期日内に進めるだけでなく、チームyメンバーの業務進捗や予算を管理する能力が求められます。
プロジェクトの進捗管理に始まり、人員確保や指示、業務分担の決定などがマネージャーとしての仕事です。
さらにもし外部の制作会社へ依頼するのであれば、外注先の管理までも行わなくてはなりません。
やはりここでも、自分の立場だけでなく相手の立場にも立って状況を観察・分析することが重要です。
また、メンバーからの相談やサポートを行うためには、業務知識やスキル、経験も求められます。
その他にもプロジェクトマネジメントのために必要なのが、関係者の特徴や考え方、能力、そして個性などを理解しておくことです。
正論だけではプロジェクトは円滑に進まず、一緒に仕事をする相手に合わせた対応が求められます。
こうした技術を一朝一夕に身につけるのは難しいものですが、クリエイティブディレクターにとっては重要な技術です。
なるべく多くの人間が関わるプロジェクトを経験したり、多くの人が働いている会社で経験を積んだりすることで、養うことが期待できます。
クリエイティブディレクターには、エンドユーザーのニーズを理解するためのマーケティングスキルも重要な能力です。
クライアントがターゲットとしてるエンドユーザーに対し、上手に訴求する必要があるためです。
マーケットへの深い分析を行ったうえで、効果的なアプローチや必要なスキルを持ったスタッフの確保などを行います。
マーケティングスキルがなければ、クライアントが求める企画を提案することは難しいでしょう。
一口にマーケティングスキルと言っても、情報収集力や分析能力、プレゼンテーション能力など必要なスキルは多岐にわたります。
目標を達成するために必要なアプローチを考案し、関係者に対して自分の考えを分かりやすく伝えることまでが重要な能力です。
マーケティングスキルは一度身につければそれで終了というものではありません。
常にアンテナを高くして置き、マーケットの情報やトレンドについて理解を深めておくことが、クリエイティブな仕事をするためには重要です。
クリエイティブディレクターには、コピーライトに必要な知識も求められます。
コピーライトとは、目的に合わせた広告文を作り、まとめる仕事のことです。コピーライトには、文章力や発想力、ITスキルなどが求められます。
まず、何よりも重要なスキルが文章力です。長文のコンテンツから広告のキャッチコピーのような短いものまでコピーにはさまざまな種類があります。
ターゲットに訴求し行動に移させるようなメッセージを生み出す力は、コピーライティングに欠かせません。
また、優れた発想力も重要なスキルの1つです。発想力とは、得られた複数の情報から関係性を見つけ出したり、斬新なPR戦略を提案したりする力を指します。
そして意外とかかせないのが、ITスキルです。コンテンツを表現するためにWebページを作成したり進捗管理のためのシステムを使ったりと、さまざまなITツールを使いこなすことが求められます。
上記のように、クリエイティブディレクターには非常に幅広い知識やスキル、そして経験が求められます。
しかしそれだけにプロジェクトに対する影響度は大きく、やりがいも大きい職種だと言えるでしょう。
クリエイティブディレクターは制作プロジェクトにおいて重要な役割を持ちさまざまなスキルが要求されますが、年収の水準はどのくらいなのでしょうか、
フリーランススタートの求人情報を確認すると、月収40万~70万円(年収480万~840万円)が中心です。
(参考:フリーランススタート)
クリエイティブディレクターは一般的な職業と比較しても、高い年収水準であると考えられます。
ただし中には想定年収1,000万円を超える求人も多々あり、スキルや経験次第で年収1,000万円以上を稼ぎ出すことは充分に可能な職種だと言えます。
たとえば、フリーランススタートには2022年5月時点で以下のような案件がありました。
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ただし企業の規模や業態などによって金額に幅があることは、念頭に置いておきましょう。
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クリエイティブディレクターとは、広告をはじめとする制作プロジェクトにいて、全体の総指揮を執る職種です。
クライアントとの折衝や企画提案、プロジェクト管理など、クリエイティブディレクターの仕事内容は多岐にわたります。
そのため、クリエイティブディレクターには幅広い知識やスキル、経験が求められると言えるでしょう。
クリエイティブディレクターの年収平均は比較的高水準であり、スキルや経験次第では年収1,000万円以上を稼ぐことも決して無理ではありません。
業務は荷が広く責任のある仕事ですが、それだけにやりがいも大きい仕事です。
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