公開日:2021.05.27
更新日:2025.03.24
商品や広告など、人々が普段目にするものはひとつひとつデザインや意図する戦略が考えられています。
どのような見た目だと人の目を惹くのか、商品や広告を作りたいと考えているクライアントの要望をどうすれば形にできるのかを考えるのが「アートディレクター」という仕事です。
この記事では、クリエイティブな仕事であるアートディレクターへ転職するにはどのような資格を持っておくと良いのか、具体的な業務内容の解説や、転職方法について詳しくご紹介します。
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<目次>
1.アートディレクターとは
アートディレクターとWebディレクターの違い
2.アートディレクターの仕事内容
クライアントとのヒアリングや企画提案
予算管理やスケジュール管理
プロジェクトの進行管理やトラブルシューティング
3.アートディレクターの年収
4.転職市場からみるアートディレクター需要
アートディレクターの現状
アートディレクターの将来性
5.未経験からアートディレクターへの転職を実現させるには
デザインスキルや知識
マネジメントスキル
コミュニケーションスキル
デザイン関連資格を取得する
デザインに強い転職サイトや転職エージェントを活用する
6.まとめ
アートディレクターとは、雑誌や広告、ゲーム、Webサイトなどあらゆるもののビジュアルを制作するにあたり、メインとなってプロジェクトを進めていく人のことを言います。
実際にデザインを行うデザイナーやイラストレーターとは違い、クリエイティブを制作するために指揮をとる仕事です。
そのため、写真撮影が行われるときには撮影の指揮を取ったり、制作過程でスタッフに指示を出したりします。
クリエイティブが完成するまでクライアントやスタッフなど、プロジェクトに関わる人を取りまとめて業務を進めていくため、さまざまなスキルが求められる仕事と言えるでしょう。
プロジェクトを指揮したり監督したりするという意味で、アートディレクターは「Webディレクター」と混同されることもあります。
Webディレクターは、Webコンテンツを制作するにあたり指揮をとる人のことを指します。
一方のアートディレクターは、Webコンテンツや広告などに掲載するアート(クリエイティブ)制作の指揮をとる人です。
そのため、「ひとつのプロジェクトを指揮して進める人」という意味合いでは同じですが、その内容がWebコンテンツ全般なのか、アート(クリエイティブ)なのかが違います。
ここからは、アートディレクターの具体的な仕事内容をひとつずつご紹介します。
アートディレクターがデザインやビジュアルの作りこみを行うにあたって、現場やクライアントとの橋渡しをしたり、より良い作品を作るために提案や改善を行ったりします。
そのために、アートディレクターとしてどのような仕事を行うのでしょうか。
まず、制作物の依頼を行うクライアントとのやり取りをし、どのようなビジュアルを実現させたいのかなどの要望をヒアリングしたり、その実現のための企画提案を行ったりします。
どのようなデザインにするのか、全体の方向性を決め、今後の大まかな流れなどを決めていきます。
クライアントからのヒアリング内容や提案した企画内容をもとに、詳細を決めてスケジュールを組んだり、予算の見積もりを行ったりします。
ビジュアル制作にあたり、デザイナーやカメラマンに依頼するための費用や、撮影にかかる費用などを割り出し、予算内で制作できるように管理をします。
また、スケジュール管理も重要な仕事です。
どのようなデザインにするかのラフ画を書き起こしてクライアントにチェックしてもらったり、実際に撮影などの制作をどのように進めるのかをスケジューリングしたり、全体の細かな流れを決めていきます。
スケジュールを組んだら実際に仕事を進めていきます。デザイナー、カメラマン、イラストレーターなどそれぞれのメンバーに与えられた仕事が予定通り進んでいるか、進捗を管理します。
また、納期に間に合わないなど、どこかの工程で思わぬトラブルが起こることもあるでしょう。
トラブルの対応から、制作物をクライアントに納品するまでサポート・解決していくのも、アートディレクターの大切な役割です。
アートディレクターの気になる年収ですが、転職サイトのdodaによると、アートディレクター(クリエイティブディレクター)の平均年収は475万円です。
dodaの調査では、アートディレクター(クリエイティブディレクター)の前年平均年収が489万円だったため、前年より15万円ほどさがったことわかります。
また、アートディレクター男女別の平均年収では、男性は510万円・女性は421万円とのことです。
アートディレクターを含めたクリエイティブ系全体の平均年収が372万円であることからも、アートディレクターの平均年収は高い水準であると言えるでしょう。
アートディレクター(クリエイティブディレクター)の平均年収が前年と比較し下がっていますが、これはクリエイティブ業界全体の平均年収も前年と比較し15万円ほど下がっています。
なお、フリーランスのアートディレクターの平均年収は以下です。
職種 | 平均年収 | 中央値年収 | 最高年収 | 最低年収 |
アートディレクター | 698万円 | 720万円 | 1,140万円 | 360万円 |
正社員とフリーランスのアートディレクターの平均年収を比較するとフリーランスの方が約1.5倍多く貰っていることがわかります。
アートディレクターとして高年収を希望している方はフリーランスを検討することをおすすめします。
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アートディレクターへの転職を考えた際、実際には需要がある仕事と言えるのでしょうか。
ここからは、転職市場に関連したデータをもとに、アートディレクターの需要についてご紹介します。
アートディレクターの現状は需要ありますが、求人数はWebディレクターなどと比較して少ないです。
「アートディレクター」という仕事の求人について、転職の求人情報サイトdodaで見てみると、クリエイティブ系の求人数が5,844件なのに対し、アートディレクターの求人数は252件です。(2022年6月時点)
この数は、出版・広告・Web・ゲーム開発などさまざまなジャンルの求人数を合わせたもののため、各ジャンルに特化したアートディレクターの求人はかなり数が少ないことがわかります。
求人数自体が少ないことから、アートディレクターへの転職は決して簡単なことではないと言えるでしょう。
アートディレクターへの転職が難しい可能性がある一方、アートディレクターは雑誌や新聞などの紙媒体から、商品パッケージ、広告、Webコンテンツ、ゲームなどあらゆるものに関係するため、需要は高いと言えます。
さらに、コロナ禍でも巣ごもり需要が高まったことでプラス傾向にあるインターネット広告をはじめ、スマホゲームやサイトなど、Web関連のアートディレクター職は今後も仕事が尽きないでしょう。
そのため、WordPressやPhotoshopなどWeb関連のデザインスキルや知識を身に着けたアートディレクターの将来性は高いと考えられます。
未経験の方でもアートディレクターへの転職を希望する場合、まずは関連するスキルを身に着けておく必要があります。
戦力になれるスキルを身に着けておけば、後は転職後に少しずつ経験を積み、キャリアアップしていけるでしょう。
デザイン関連の仕事が未経験の方でアートディレクターに転職する場合、身に着けておきたいスキルや知識を詳しくご紹介します。
アートディレクターとして転職するため、ディレクション業務が主ではありますが、デザインに関する知識やスキルを身に着けておかなくてはなりません。
場合によっては自身がディレクションから実際のデザイン業務などを行う可能性もあるため、実践的なスキルは必須と言えるでしょう。
例えば、以下のようなデザインツールのスキルを身に着けておく必要があります。
・Illustrator
・Photoshop
・WordPress
IllustratorやPhotoshopはデザイン業務に必須のツールで、WordPressはWebサイトやWebコンテンツを制作するのに欠かせないCMSです。
雑誌や新聞といった紙媒体よりも、Web媒体の広告需要が高まっていることからも、WordPressの知識は身に着けておくと良いでしょう。
アートディレクターとして転職するため、スケジュール管理、予算管理など、いわゆる「裏方」として活躍するためのマネジメントスキルは必須です。
スムーズにプロジェクトを進めていくために、各方面とのやり取りを経て進捗管理し、納期に間に合わせるための指揮をとっていきます。
現場スタッフである人だけでなく、予算(お金)や時間などのあらゆるリソースをマネジメントする必要があるため、管理者向けのセミナーを受けるなど管理能力を高めておきましょう。
アートディレクターとして転職するため、クライアントの要望を聞き、デザイナーやカメラマン、クリエイターに的確に伝えて形にするため、コミュニケーションスキルは必須です。
社内のスタッフだけでなく社外の人ともスムーズなやり取りができるよう、人の意見や話に耳を傾け、要望を汲むスキルを身に着けておきましょう。
デザイン関連の資格は多く、先ほどご紹介しましたデザインスキルに関連した資格もあります。
など、多くの認定試験・技能検定試験があります。
このうち色彩検定は文部科学省後援の検定試験で、デザインの幅を広げるためにも大きく関わるためおすすめです。
アートディレクターとして転職するため、デザインに関連した求人を多く取り扱う転職サイトや、転職エージェントを活用しましょう。
転職サイトには地域に特化したサイト、特定の職種に強いサイトなど、それぞれ特色があります。
アートディレクターの求人を探す場合、グラフィックデザイナー・Webデザイナー・クリエイターなど、クリエイティブな仕事を多く取り扱う転職サイトを活用すると良いでしょう。
また、自身で求人情報を探して面接などのコンタクトをとる転職サイトと違い、専属のスタッフがサポートしてくれる転職エージェントもおすすめです。
転職エージェントは、さまざまな求人情報の中から自分に合った情報を提案してくれたり、面接のスケジュール調整をしてくれたりするなど、手厚いサポートが魅力です。
自身でアートディレクターの求人を探すほか、転職エージェントの活用を視野に入れて転職活動を進めると効率良いでしょう。
アートディレクターはどのような媒体なのか問わず、身の回りにあるものひとつひとつのデザインに大きく関わる仕事です。
時代の変化とともに、紙やWeb媒体などアートディレクターが必要とされる仕事内容に少しずつ変化も起こるでしょう。
それでも、人々の目を惹くデザインやクリエイティブ制作にあたり、アートディレクターは欠かせない存在と言えます。
アートディレクターへの転職を考えている方は、どのようなスキルを身に着けるべきなのか、どのようなステップを追っていけば良いのかを考えることをおすすめします。
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