2022.03.02
これからWebデザイン関連の仕事に就きたいと思っている人や、1からホームページ制作ができるスキルを身に着けたいと思っている人におすすめの資格がWebクリエイター能力認定試験です。
Webクリエイター能力認定試験は、簡単なプログラミング・デザインに関する問題が問われる入門資格。
合格のハードルも低く、初心者におすすめの資格となっています。
そこでWebクリエイター能力認定試験は具体的にどんな問題が出題され、どれくらいの難易度の資格なのでしょうか。
ここではWebクリエイター能力認定試験の試験詳細について解説します。
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<目次>
1.Webクリエイター能力認定試験とは
2.Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験の詳細
Webクリエイター能力認定試験の出題形式と出題範囲
Webクリエイター能力認定試験の受験者数・合格率・難易度
Webクリエイター能力認定試験の申し込み手順
Webクリエイター能力認定試験の勉強時間
3.Webクリエイター能力認定試験の資格取得のメリット
Webサイト制作やデザインスキルが身に付く
ITやWeb系企業の転職・就職に活用できる
資格手当や報奨金を貰える可能性がある
4.Webクリエイター能力認定試験の資格取得のデメリット
勉強時間を確保する必要がある
資格が役立たない場合もあり得る
5.Webクリエイター能力認定試験合格のためのおすすめの勉強方法
問題集や公式テキスト、サンプル問題をやろう
UdemyでWebサイト制作講座を受けてみよう
6.Photoshop/Illustratorクリエイター能力認定試験にも挑戦してみよう
7.まとめ
Webクリエイター能力認定試験とは、W3Cの国際基準に準拠したホームページ制作スキルを問う試験です。
現代で使われているインターネットブラウザには、Chrome、Internet Explorer、firefoxなど様々なものが存在しています。
しかし、HTMLが拡張されたことにより、ブラウザによって閲覧できないホームページが多く存在しているのも事実です。
そこでW3CはHTML 4.01 StrictやCSS2.1を国際基準とし、すべてのブラウザで問題なくホームページが閲覧できる状態を目指しています。
そしてこのW3Cの目標を実現できるだけのスキルを測定するのがWebクリエイター能力認定試験です。
また現代のホームページ制作においては派手なデザインよりも見やすいデザインが求められるようになっています。
そこでWebクリエイター能力認定試験では、使いやすさやアクセスのしやすさに配慮したホームページ制作のスキルも問われます。
Webクリエイター能力認定試験はスタンダードとエキスパートの2種類があります。
どちらも合格難易度はさほど高くはありませんが、合格したいなら試験の詳細を把握することが大切です。
それでは、Webクリエイター能力認定試験の試験を受験するにあたって把握しておきたい情報をまとめました。
Webクリエイター能力認定試験は、先ほど解説した通りスタンダードとエキスパートの2種類。
また、受験言語もHTML5とXHTML1.0の2種類が用意されています。
それでは、各試験の詳細について確認していきましょう。
スタンダード |
エキスパート |
スタンダード |
エキスパート |
|
---|---|---|---|---|
試験会場 |
全国のサーティファイ指定随時試験会場 |
|||
試験日程 |
試験会場に要確認 |
|||
試験方式 |
CBT形式もしくはWBT形式 |
|||
試験時間 |
70分(テキストエディター使用) |
20分(知識問題) 実技問題: |
90分(テキストエディター使用) 60分(Webページ作成ソフト使用) |
20分(知識問題) 実技問題: |
設問数 |
実技問題1問: 4ページ程度のXHTMLファイルとCSSファイル |
知識問題20問 実技問題1問:基本ページ1ページと5ページ程度のHTMLとCSSの作成、画像ファイル |
実技問題1問: 4ページ程度のXHTMLファイルとCSSファイル |
知識問題20問 |
合格ライン |
65%以上 | 知識・実技合わせて65%以上 | 65%以上 |
知識・実技合わせて65%以上 |
受験料 |
5,900円(税込) | 7,500円(税込) | 5,900円(税込) |
7,500円(税込) |
出題形式 |
記述式 | 知識問題:四択式 実技問題:記述式 |
記述式 |
知識問題:四択式 |
受験資格 |
誰でも受験可能 |
※「XHTML1.0」バージョンの試験は、Microsoft Inc.よりInternet Explorerのサポートが2022年6月16日終了するため2022年3月末で休止されます。
Webクリエイター能力認定試験では、ホームページ制作の基本であるHTML5とCSS、ユニバーサルデザインを中心としたWebデザインについて問われます。
それぞれの詳しい出題形式と出題範囲は以下の通りです。
スタンダード
スタンダードでは既存のWebサイトにおいてHTMLやXHTML・CSSの状態を維持しつつ、適切に編集できるスキルが問われます。
出題形式は実技問題のみ。
出題範囲は主にHTML5の変換、HTMLの作成、CSSの読込と作成、画像の表示です。
また、XHTMLではXHTML・CSSの編集スキルが問われます。
試験では必要に応じてソースコードを編集して提出します。
エキスパート
エキスパートではユーザーの利便性を考慮したWebサイトが制作可能かつ、新規サイトの制作、レスポンシブ対応、スクリプトを用いた動きのあるWebサイト制作ができるスキルが問われます。
出題形式は知識問題20問と実技問題。
知識問題ではデザインカンプによる設問15問、文書による設問5問が出題されます。
また実技問題では、主にHTML・XHTMLの作成、CSSの読込と作成、画像の表示、JavaScriptの読込について出題されます。
回答方式はスタンダードと同じく、必要に応じてソースコードを編集して提出します。
スタンダード・エキスパートの詳しい出題範囲はこちらにてご確認ください。
Webクリエイター能力認定試験の2021年3月31日時点での累計受験者数は30,888名です。
Webクリエイター能力認定試験の開始が2005年なので、開始15年で3万名弱と考えるとやや少なめかもしれません。
また、Webクリエイター能力認定試験の2020年度のスタンダード・エキスパートの平均合格率は91.4%でした。
平均でこれだけ高い数字ならスタンダードはもちろん、エキスパートもかなりの割合で合格しているとわかります。
そもそもWebクリエイター能力認定試験の試験内容は、エキスパートレベルでWebデザイナー・HTMLコーダーの基本レベルです。
したがって、Webクリエイター能力認定試験の難易度はエキスパートでも易しめと言えるでしょう。
Webクリエイター能力認定試験の申し込み手順は以下の通りです。
1. こちらから試験会場・試験日程を検索する
2. 直接試験会場に問い合わせて以下を確認する
・試験日時
・受験申込期間
・会場の所在地
・実施環境(希望するツールやブラウザ)
・受験申込方法/受験料支払方法
・受験結果受領方法
3. 問い合わせの際に指定された方法で申し込みを行う
4. 直接会場に受験料を支払う
5. 受験票・顔写真付きの身分証明書・筆記用具を持参したうえで受験する
6. 受験終了後に1ヶ月以内に合否を確認する
Webクリエイター能力認定試験の受験形式はWBT形式とCBT形式の2種類があります。
WBT形式の場合は試験当日まで申し込みができますが、CBT形式の場合は2週間前までに申し込みを行う必要があります。
また、WBT形式でもXHTMLを選択する場合は2週間前までの申し込みが必要です。
再受験に関しては、合否確認ができ次第再受験の申し込みが可能です。
合否がわからない間は再受験の申し込みができないのでご注意ください。
Webクリエイター能力認定試験の合格目安の勉強時間は、公式によるとスタンダードで24時間、エキスパートで38時間となっています。
ちなみにWebクリエイター能力認定試験の公式テキスト、公式問題集を使った際の勉強時間です。
勉強時間の基準は、スタンダードは一切開発経験がない状態、エキスパートはスタンダード合格レベル。
そのため、開発経験がある人だと勉強時間はこの半分以下でも問題ないでしょう。
ただ、開発経験がある人でも問題演習は必ず行ったうえで受験することをおすすめします。
Webクリエイター能力認定試験に合格するメリットにはどんなものが挙げられるのでしょうか。
メリットの条件に自分が当てはまる場合はぜひ受験を検討してみてください。
Webクリエイター能力認定試験を受験することで、体系的にWebサイト制作やデザインスキルが身に付きます。
現代でWebサイトを制作する際は、ただ派手だったりおしゃれだったりするだけでなく、Webサイトを制作する目的や、Webサイトを閲覧するユーザーに合わせたデザインが求められます。
Webクリエイター能力認定試験は現代のWebブラウザの仕様や、ユーザビリティを考慮したWebサイト制作などについても求められます。
そこでWebクリエイター能力認定試験を受験することで、実務にも役立てるデザインスキルを身に付けられます。
IT系やWeb系企業の転職・就職の際に、Webクリエイター能力認定試験が評価されることがあります。
ただし、こちらに関しては未経験枠でのエンジニア転職・就職や、Webデザイナーとしての転職・就職のみと考えた方が良いでしょう。
また、最低でもスタンダードではなくエキスパートに合格しておきたいところでしょう。
Webクリエイター能力認定試験で問われるHTML・CSSスキルは、エキスパートでもエンジニアならできて当たり前の基本中の基本レベルのスキルです。
そのため、キャリアアップに繋がることはあまり期待できません。
Web系企業のフロントエンド・バックエンド両方のスキルが求められるエンジニアなら、デザインの知識を評価してもらえるかもしれません。
企業によってはWebクリエイター能力認定試験に合格することで、資格手当や報奨金を貰えることもあります。
特に資格手当なら金額が少なかったとしても毎月の収入が増えるので長い目で見ると取得するメリットが大きいでしょう。
ただWebクリエイター能力認定試験はIT系の資格の中でも受験者が少なめの民間資格です。
IT系の民間資格はたくさん存在しており、基本的にどの企業も資格手当の対象となるのは国家資格や国家資格に匹敵する有名な民間資格のみです。
Webクリエイター能力認定試験は難易度的にも資格手当の対象外の可能性も考えられるので、資格手当目当てで受験する際は事前に対象となるかどうか確認しましょう。
Webクリエイター能力認定試験は資格が無駄になってしまうこともあります。
次はWebクリエイター能力認定試験のデメリットを紹介します。
Webクリエイター能力認定試験は難易度が低めの資格ですが、どんな資格でも一切勉強せずに合格するのが難しいでしょう。
しかもWebクリエイター能力認定試験は記述式の試験です。
求められた通りにコーディングを行う必要があるので、特に問題演習は欠かせないでしょう。
したがって、Webクリエイター能力認定試験を受験するなら、できるだけ忙しくない時期を狙って受験するなどして勉強時間をしっかり確保しましょう。
デザイン業界は実力主義の世界です。
そのため、資格よりもどんなものを作れるのか、能力的な部分の方が評価されます。
やはり資格を持っていたとしてもポートフォリオの質が悪いと採用してもらえません。
あくまで資格は体系的にWeb制作について学べるものであり、実際に開発をやってみるなどして実力を磨きましょう。
Webクリエイター能力認定試験に合格するにはどんな勉強をすれば良いのでしょうか。
それでは、おすすめの勉強方法を紹介します。
公式から発行されているテキスト・問題集から問題が出題される可能性が高いです。
Webクリエイター能力認定試験を受験するなら、公式から発行されている公式テキスト『Webクリエイター能力認定試験公式テキスト(マイナビ)』、公式問題集『Webクリエイター能力認定試験問題集(サーティファイ)』は用意しておきましょう。
また、Webクリエイター能力認定試験の公式サイトではサンプル問題が配布されています。
実際の試験を想定して問題演習ができるので、こちらからダウンロードしてみてください。
テキストよりも動画で学習したい人はUdemyがおすすめです。
Webクリエイター能力認定試験に特化した講座は少ないので、初心者向けのWeb制作やHTML/CSS講座を受講すると良いでしょう。
ただし、Webクリエイター能力認定試験では求められた通りにコードを記述する能力が求められます。
Udemy中心に学習を行う場合もテキストや問題集はチェックしてください。
サーティファイではWebクリエイター能力認定試験以外にも、Photoshopクリエイター能力認定試験やIllustratorクリエイター能力認定試験などWebクリエイター向けの資格を運営しています。
PhotoshopやIllustratorはWebデザイナーにとっては基礎スキルです。
まったくスキルがない状態からWebデザイナーを目指したい場合は、Webクリエイター能力認定試験よりもこちらでデザインの基本スキルを身につける方が良いかもしれません。
上記試験以外にも、実践プログラミング技術者試験やネットマーケティング検定などもあります。
自分が進みたいキャリアの試験に挑戦してみてください。
Webクリエイター能力認定試験はHTMLやCSSなどWeb制作の基本について問われる試験です。
体系的にWeb制作について学べるので、独学でWebデザイナーになりたい人や、Webデザイナーとして必要なコーディングスキルを身に着けたい人に適した資格と言えるでしょう。
Webクリエイター能力認定試験は難易度も低めで受験日も自由に選べます。
手軽に受験できるので、少しでもWebデザイナーへの転職を有利に進めたい方やWeb制作の知識を習得したい方は受験してみてください。
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