公開日:2022.10.12
更新日:2025.03.24
ハッカーとは、主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を持ち、そのスキル/知識を利用してさまざまな課題をクリアする人のことです。
中でもホワイトハッカーは、それらのスキル/知識を善用な目的で使用する人のことです。
本記事では「ホワイトハッカー」に焦点を当て、以下の点を詳しく解説します。
・ホワイトハッカーとは何か
・ホワイトハッカーの役割
・ホワイトハッカーの仕事内容
・ホワイトハッカーの年収
・ホワイトハッカーになる方法
・ホワイトハッカーになるために必要なスキル/知識
・ホワイトハッカーに役立つ資格
・ホワイトハッカーの将来性
現在IT業界に従事している方やITエンジニアとして従事している方はぜひご一読ください。
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<目次>
1.ホワイトハッカーとは?
ホワイトハッカーとブラックハッカーの違い
サイバー攻撃とは?
2.ホワイトハッカーの役割
3.ホワイトハッカーの仕事内容
指摘・報告・企画提案
設計・実装
脆弱性テスト
保守・運用
4.ホワイトハッカーの平均年収
5.ホワイトハッカーになる方法
大学や専門学校で学ぶ
企業で経験値を積む
独学でスキルを身につける
6.ホワイトハッカーになるために必要なスキル/知識
コンピュータの基礎知識やネットワークセキュリティ
プログラミング技術
サイバー攻撃に対応できるスキル/知識
コミュニケーション能力
英語力
7.ホワイトハッカーに役立つ資格
CEH(認定ホワイトハッカー)
情報処理安全確保支援士
8.ホワイトハッカーの将来性
9.まとめ
ハッカーとは、主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を持ち、そのスキル/知識を利用してさまざまな課題をクリアする人のことです。
中でもホワイトハッカーは、それらのスキル/知識を善用な目的で使用する人のことです。
近年、モノとインターネットと繋げたIoT製品が普及し始めています。
しかし、その一方でIoTを狙ったサイバー攻撃が急増しているのです。
(引用:https://www.soumu.go.jp/main_content/000771974.pdf)
令和3年に発表された総務省の公式データ「サイバー攻撃に関する最近の動向」を見てもその急増具合がわかります。
ホワイトハッカーは、上記のような悪質なサイバー攻撃を未然に防いだり、攻撃された際の対処などを担当する仕事です。
ホワイトハッカー |
ブラックハッカー |
---|---|
主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を「善用」な目的で使用する人 |
主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を「悪質」な目的で使用する人 |
ホワイトハッカーと対照的なハッカーにブラックハッカーがいます。
ブラックハッカーとは、主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を「悪質」な目的で使用する人のことです。
個人や組織のコンピューターネットワークに不正侵入し、個人情報を盗んだり、プログラムを破壊したりなど「悪意あるサイバー攻撃」を仕掛けてきます。
サイバー攻撃とは、サーバーやネットワーク、PCなどさまざまな情報通信機器を狙う攻撃のことです。
例えば、以下のような攻撃があります。
個人に向けた攻撃 |
企業に向けた攻撃 |
無差別攻撃 |
---|---|---|
・フィッシングによる個人情報等の詐取 |
・ランサムウェアによる被害 |
・メールやSMS等を使った脅迫・詐欺の手口による金銭要求 |
攻撃対象は、特定の個人や企業だけでなく、無差別の場合もあります。
インターネットを利用する以上、個人・企業問わず、サイバー攻撃対策が必要です。
ホワイトハッカーの役割は、ブラックハッカーの攻撃に対抗することです。
サイバー攻撃への対策を見い出し、対策をシステム化する重要な役割があります。
政府や企業からの外部依頼に対応するだけでなく、実際にIT企業に属し、セキュリティやシステムの開発業務を担当するケースも多いです。
中には、警察の捜査に協力し、事件解決に貢献するホワイトハッカーもいます。
ここでは、ホワイトハッカーの仕事内容について解説します。
ホワイトハッカーは、政府や企業などクライアントの情報を守るセキュリティシステムの企画・提案を行います。
またシステムを実際に扱うスタッフに向けた講義や取扱説明書の作成を担当することもあります。
ホワイトハッカーは、提案した企画に基づき、セキュリティシステムの設計・実装を行います。
さまざまな攻撃やトラブルを想定し、それに対応できるセキュリティシステムを開発する必要があるため、幅広いプログラミングスキル/知識が必要です。
ホワイトハッカーは、システムに脆弱性がないかテストを実施します。
また、擬似的なサイバー攻撃やハッキングを行うことで、潜在的な脆弱性を精査することもあります。
間違いや問題が見つかった場合、原因を調査・分析して修正、補修を行い、セキュリティシステムの精度を高めます。
ホワイトハッカーは、システム実装・導入後の運用・保守も行います。
特に、サイバー攻撃は日々新しい手法が生み出されるため、継続的に調査・分析を行い、状況に応じてシステムのバージョンアップが必要です。
ここでは、ホワイトハッカーの年収について解説します。
厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」の統計によると、企業のシステムやネットワークのセキュリティ対策を整備するセキュリティエキスパート(ホワイトハッカーに近い職種)の平均年収は558.8万円(出典:令和3年賃金構造基本統計調査)となっています。
また国税局の令和2年度の民間給与実態統計調査結果によると、日本の正規給与所得者の平均年収は503万円です。
2つを比較すると、セキュリティエキスパートの平均年収は、日本の正規給与所得者の平均年収より高い傾向にあります。
また、フリーランスのセキュリティエンジニアの年収(報酬)を見てみると約664万円です。(フリーランススタート調べ/2022年10月)
正社員と比較して100万円ほど高くなることがわかります。
クライアントごとや個人が持つスキルやノウハウ、実績によって、年収に個人差が生まれることを念頭に置きましょう。
年収1,000万円を超えるホワイトハッカーもいます。
なお、ハッキングなどの被害を受けた企業は社外機密情報や個人情報などが流出すると莫大な金額の被害を受けます。
近年急成長している仮想通貨(暗号資産)もハッキングが多く報告されている分野の1つです。
各サービスにおけるハッキング被害はそのサービス自体の信用や今後の成長に大きく関わってきます。
そのため莫大な報奨金を支払う(例えば約2.3億円の報奨金支払う)企業やサービスも存在します。
ホワイトハッカーになる方法について3点解説します。
情報系の学部がある大学やITに特化している専門学校では、ホワイトハッカーに必要な専門的なスキル/知識を身につけることができます。
特に専門学校は、ホワイトハッカーとしての職務にすぐ活用できるスキル/知識を集中して教えてくれるため、おすすめです。
企業で実際にエンジニアとして勤務しながら、技術を磨くという選択肢もあります。
情報セキュリティシステム開発する企業やセキュリティシステムを扱う企業に就職すれば、ホワイトハッカーとしてのスキル/知識を磨くことができるでしょう。
ホワイトハッカーになるためのスキル/知識を独学で身につけるという選択肢もあります。
ホワイトハッカーになるために必要なスキル/知識の詳細は次の章で詳しく解説します。
ここでは、ホワイトハッカーになるために必要なスキル/知識について5点解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトハッカーはLinuxやMac、WindowsなどのOSを基礎から学び、コンピュータの仕組みを知った上で、データやプログラムの全体像を把握する必要があります。
またWebサイトをはじめ、様々なアプリケーション、インターネットに関するセキュリティや機能についてもスキル/知識が必要です。
ホワイトハッカーは独自の対策システムやプログラムを作成するだけでなく、それらのセキュリティ上の欠陥を把握・修正する技術なども求められます。
例えば、C言語やPython、Ruby、PHP、Javaなどのプログラミング言語を習得し、セキュリティシステムを設計・開発・実装・運用・保守するスキルが必要です。
サイバー攻撃のパターンは日々変化しています。
攻撃パターンや考え方を学び、それに対応するスキル/知識を習得する必要があります。
例えば、サイバー攻撃には以下のようなものがあります。
以下はIPA(情報処理推進機構)が公式に発表した「情報セキュリティ10大脅威 2022」です。
(引用:https://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2022.html)
ホワイトハッカーは、クライアント企業への問題提起や現場担当者からシステムに関する情報をヒアリングする業務も多いため、コミュニケーション能力も要求されます。
ホワイトハッカーが携わる業務に関わる最新情報は基本的に英語で公開されることが多いです。
また扱うプログラミング言語は、英文法の用法を活用したコードが多数あるため、英語力があるとスムーズに業務遂行できるでしょう。
ここでは、ホワイトハッカーに役立つ資格について2つご紹介します。
ぜひ今後にお役立てください。
CEH(認定ホワイトハッカー)は、セキュリティの国際的な資格であるEC-Council認定資格の1つです。
サイバー攻撃へのスキル/知識を学び、実践的な対策を習得、サイバーセキュリティの構築を目指します。
情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティ分野の日本国の国家資格です。
将来的にサイバーセキュリティに関する専門的な知識・技能を活用して企業や組織における安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援したり、サイバーセキュリティ対策の調査・分析・評価を行い、その結果に基づき必要な指導・助言を行う職業に就きたい方が取得すべき資格と言えるでしょう。
企業にとって、情報セキュリティ対策の最適化は重要です。
企業はいかに機密データを保護するか考える必要があります。
そのためには、IT関連やセキュリティ関連に詳しいホワイトハッカーの存在が必要不可欠です。
また先ほども解説しましたが、IoTが普及するにつれて、IoTを狙ったサイバー攻撃も一定数増加し始めています。
悪質なサイバー攻撃を未然に防いだり、攻撃された際の対処に対するニーズは、今後ますます高くなることが予測されます。
以上の考察から、ホワイトハッカーの将来性は高いと言えるでしょう。
今回は、現在IT業界に従事している方やITエンジニアとして従事している方に向けて、「ホワイトハッカー」に焦点を当てて解説しました。
・ホワイトハッカーとは、主にコンピュータやネットワーク全般に関する深いスキル/知識を持ち、それらを「善用」な目的で使用する人
・ホワイトハッカーの主な役割は、ブラックハッカーに対抗すること
・ホワイトハッカーの仕事内容は、主に以下の4点
①指摘・報告・企画提案
②設計・実装
③脆弱性テスト
④保守・運用
・ホワイトハッカーの平均年収は558.8万円
(日本の正規給与所得者の平均年収は503万円)
・ホワイトハッカーになる方法は、主に以下の3点
①大学や専門学校で学ぶ
②企業で経験値を積む
③独学でスキルを身につける
・ホワイトハッカーになるために必要なスキル/知識は、主に以下の5点
①コンピュータの基礎知識やネットワークセキュリティ
②プログラミング技術
③サイバー攻撃に対応できるスキル/知識
④コミュニケーション能力
⑤英語力
・ホワイトハッカーに役立つ資格は、主に以下の2点
①CEH(認定ホワイトハッカー)
②情報処理安全確保支援士
・IoTを狙ったサイバー攻撃が急増しており、それらに対抗するべくホワイトハッカーのニーズが上がる可能性が高い。よってホワイトハッカーの今後の将来性は高いことが予測できる
ホワイトハッカーは、ブラックハッカーに対抗する重要な役割を担っています。
サイバー攻撃の可能性に備えてホワイトハッカーの育成に取り組んでいる組織や企業も少なくありません。
将来性が高い仕事と言えるため、IT業界に従事している方やITエンジニアとして従事している方は、ぜひこの機会にホワイトハッカーを目指してみてはいかがでしょうか。
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