公開日:2023.07.13
更新日:2025.03.24
Reactとは、Meta社(旧称Facebook社)が中心となって作られたJavaScriptライブラリで、ユーザインタフェースを構築するために使われます。
Reactは別名、React.jsもしくはReactJSとも呼ばれており、モバイルアプリケーションやシングルページアプリケーション(SPA)の開発における基盤として使われています。
しかし、Reactでの開発が難しすぎるとの評判もみられており、初心者が挫折しやすい傾向にあるため取り扱いには注意が必要です。
本記事では、Reactとは何なのか?また、フレームワークとの違いやできることなどを初心者にもわかりやすく解説しています。
さらに、取り扱われている言語や開発環境についても触れています。
ぜひ、最後までご覧ください。
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<目次>
1.Reactとは
Reactの特徴
フレームワークではなくライブラリの短期
2.Reactでできること
仮想DOM (仮想ドキュメント オブジェクト モデル)
React Native
SPA (シングル ページ アプリケーション) )
UIのフロントエンド構築
3.Reactのメリット
「宣言的」で初心者でもソースコードを理解しやすい
「コンポーネント指向」で拡張性がある
最先端のユーザーインターフェースを構築しやすい
Reactを理解すればあらゆる分野で応用が利く
4.Reactのデメリット
Webページやアプリケーションと互換性によって得手不得手がある
環境の構築に手間と膨大な労力がかかる
5.Reactのインストール手順
6.Reactのおすすめ学習方法
Reactの公式サイトで学ぶ
オンライン学習&セミナー
参考書「React.js&Next.js超入門」を活用して独学
7.Reactの求人はなぜ人気? 必要と注目されている背景
Reactが人気の理由
Reactにおける求人需要の現状
8.Reactの活用事例
Airbnb
メルカリ
Instagram
Skype
9.まとめ
Reactとは、WebアプリのUI部分やWebサイトを開発するときに活用するJavaScriptライブラリのことです。
Reactを開発したMeta社(旧称Facebook社)によって、2013年にソフトウェアを無料で公開されました。
現在ではNetflixやYahoo!、Instagram、Slackなどさまざまな企業で採用されています。
まずは、Reactの特徴からみていきましょう。
Reactの特徴といえば、JavaScriptライブラリが挙げられます。
ライブラリとは、再利用可能なプログラムを定められたコンセプトに従って1つのファイルに集約したもののことです。
アプリケーションなどの開発を行うときにライブラリを活用すれば、そのなかから必要なプログラムを取り出して利用することが可能となります。
ReactにおいてJavaScriptライブラリを活用すれば、その分だけプログラミングの手間を省けます。
Reactは、フレームワークではなくライブラリという位置づけです。
フレームワークとは、新しいプログラムを開発するときに活用できる枠組みのことです。
一般的にはフレームワークを活用すればプログラムの枠組みまで用意されるため、ライブラリより効率的といえるでしょう。
しかし、決まった枠組みに従わないといけないため、システム開発においてライブラリより自由度は低くなります。
Reactでできることには具体的に何があるのでしょうか。
主な内容について、下記にまとめました。
・仮想DOM(Virtual Document Object Model)
・React Native
・SPA(Single Page Application)
・UIのフロントエンド構築
それぞれについてみていきましょう。
仮想DOM(Virtual Document Object Model)は、JavaScriptオブジェクトとしてDOMツリーを保持します。
そして、データに変更が生じた際に関連するオブジェクトのみの差分を計算し、DOMへの再レンダリングを最小限にする仕組みを持ちます。
主にJavaScriptでHTMLのドキュメントを操作する際に使うもので、WebブラウザはXML・HTMLドキュメントを読み込んだ際にDOM構造を構築し、Webページを描画します。
そのうえで、仮想DOMとしてDOM構造をメモリに保存し、Webページを描画する場合は変更が生じた箇所だけ反映させます。
Webページが更新された際にページ全体を更新する必要がないため。描画処理が高速になり効率化を図れます。
Meta社(旧称Facebook社)が開発したReact Nativeを活用することで、クロスプラットフォームアプリを開発することが可能です。
ある程度のReactスキルがあれば、開発に携われるため魅力のひとつといえます。
ソーシャルゲームのような本格的なアプリ開発を行うのは難しいですが、簡単なアプリであればReactだけでも十分作成できるでしょう。
SPAとは「Single Page Application」の略で、1つのページのみで使用可能なWebアプリケーションのことです。
SPAでは、他ページに遷移することはないため留意しましょう。
SPAの主な例として、FacebookやGmail、Slack、Google Mapなどが挙げられます。
利用する際は、コンテンツの更新が発生してもページ遷移は発生しないため、1つのWebページだけですべての処理が完結することになります。
SPAの普及によって、フレームワークやReactをはじめとしたUI用ライブラリが注目されるようになりました。
Reactをはじめとしたライブラリだけでなくフレームワークなども活用すれば、質の高いUIを簡単かつ効率的に開発することが可能です。
Reactは、現代におけるUIのフロントエンド構築で幅広く活用されています。
例えば、Reactのライブラリを使用しUIをコンポート化するような仕組みが搭載されています。
事前にFormやButtonなどのUIパーツをReactコンポーネントとして扱えるようにしておき、セット化することもできます。
Reactを活用すれば、洗練されたUIのフロントエンド構築ができ、操作性の高い画面を作成することも可能となるでしょう。
ここでは、Reactのメリットについて下記にまとめました。
・宣言的で初心者でもソースコードを理解しやすい
・コンポーネント指向で拡張性がある
・最先端のユーザーインターフェースを構築しやすい
・Reactを理解すればあらゆる分野で応用が利く
それぞれについてみていきましょう。
Reactにおける宣言的とはコードでの動作内容を、コードのなかで明示された(宣言された)状態のことをいいます。
宣言的なReactは、初心者がソースコードを見ても理解しやすいようになっています。
他の人がみても中身が分かりやすいことから、もし不具合が見つかってもその原因を調査しやすいところはメリットの1つといえるでしょう。
Reactは、コンポーネント指向で拡張性があります。
コンポーネント指向とはプログラムをコンポーネント(小さな機能ごとの部品)に分け、必要に応じて組み合わせて開発する考え方のことをいいます。
コンポーネント指向ではない場合、あとからプログラムを変更するときは全体的な変更が必要となります。
コンポーネント指向の場合は、あとから改良する場合も対象のコンポーネントだけを変更することが可能なため、拡張しやすいReactのメリットの1つです。
Reactは、最先端のユーザーインターフェースを構築しやすいメリットがあります。
現代において、Reactは世界中で多くのユーザーが活用しており、なかでもライブラリにある各コンポーネントは優秀です。
Webページのデザイン経験がない人やデザイン経験が少しの人でも、Reactを使用すれば最先端のユーザーインターフェースを簡単に作成することが可能でしょう。
Reactを理解すれば、世界中のあらゆる分野やジャンルでの応用が利きます。
例えば、スマートフォンのアプリを開発する際に、従来であれば複数のプログラム言語を使い分ける必要がありました。
しかし、Reactであれば1つの開発環境でiOS・Android両方のアプリを開発可能となります。
また、Reactから派生した「ReactVR」技術を活用すればVRアプリも開発することができるため、Reactを理解すればさまざまな分野で応用が利くところはメリットといえます。
Reactには、メリットだけでなくデメリットもあるため留意しておく必要があります。
ここでは、Reactのデメリットでもある「Webページやアプリケーションとの互換性によって得手不得手がある」「環境の構築に手間と膨大な労力がかかる」という内容についてまとめました。
Reactは、Webページやアプリケーションとの互換性によって得手不得手があるため、開発において注意が必要です。
仮想DOMを採用したReactは、Webページ・アプリの種類によって逆に処理速度が落ちるデメリットがあります。
処理速度が落ちる要因としては、仮想DOMでは構造をメモリ上に保持することからその分だけメモリを多く消費することが挙げられます。
また、ページ更新が少ないアプリの場合は仮想DOMのメリットが活かせないこともあります。
Reactはユーザー操作によってしきりに表示内容がかわるアプリ・Webページに適しています。
仮想DOMの特性を活かせるか検討したうえで、Reactを活用しましょう。
Reactを使用するためには、Node.jsをはじめwebpack・babel等のプログラムをインストールする必要があります。
しかし、Reactにおける環境構築には手間と膨大な労力がかかることには留意しなければなりません。
インストール後は、プログラムのアップデートを含めた対応もしなければならないため、環境の構築に手間がかかることは必至です。
Reactの環境構築をシンプルにするスターターキットなどもあるため、それらを活用すれば環境構築の手間を軽減できるでしょう。
WindowsとWindows上でLinuxOSを動作させられるWSLを活用し、React環境を整える方法があります。
事前にWindows上でWSLの設定を行い、その上でLinux OS(ubuntu)をインストールすることが必要となります。
そしてWSL2の設定完了後、PowerShellを利用しubuntuを起動しましょう。
一般的には、下記の手順で必要なプログラムのインストールを行います。
1.以下コマンドを実行しcURL(インストールするプログラムをダウンロードするためのツールsudo apt-get install curl)をインストールします。
2.nvmをインストールします。
3.Node.js(LTSリリース)をインストールします。
4.最新バージョンのNode.jsをインストールします。
5.Node.jsが正常にインストールされたか確認します。
6.Reactアプリを作成します。
7.「my-app」ディレクトリに移動します。
8.完了
nvmとは、Javaスクリプトの実行環境である「Node.js」のバージョンを管理するツールのことです。
Node.jsをインストールするのに使用します。
「v0.39.1」は2022年5月の型(バージョン)を示しています。
最新のバージョンに関してはこちらでご確認ください。
Node.jsが正常にNode.jsがインストールされている場合、下記のとおり表示されます。
・default -> node(バージョン名)
・node -> stable(バージョン名)
・stable ->バージョン名
次に、Reactアプリを作成します。
まだインストールしていないパッケージに含まれるコマンドを使う必要があります。
そのため、ここではnpxコマンド「npx create-react-app my-app」を実行します。
インストール完了後、Reactサーバーを起動しましょう。
すべての手順を完了するとNode.jsサーバーが起動し、Reactが使用可能となります。
Reactサーバーの画面が表示されればReactの環境構築完了です。
ここでは、Reactのおすすめ学習方法について紹介しています。
Reactの公式サイトで学ぶこともおすすめですが、教材も販売されているため目的やライフスタイルで選ぶとよいでしょう。
Reactのおすすめ学習方法を、下記にまとめました。
・Reactの公式サイトで学ぶ
・オンライン学習&セミナー
・参考書「React.js&Next.js超入門」を活用して独学
それぞれについてみていきましょう。
Reactの公式チュートリアルで学ぶのもおすすめです。
Reactの概要や導入から簡単なゲームを作る方法など、詳しく解説されています。
公式サイトを活用すれば、正しい情報かつ最新の内容を学べるでしょう。
オンライン学習もしくはセミナーを活用する場合には、UdemyというWebサイトがおすすめです。
Udemyは、Reactを含むさまざまなオンライン学習講座が集まったプラットフォームです。
Reactについては、基本的な講座から実践的な講座まで幅広く公開されているため、これからReactについて学びたい初心者にはおすすめです。
独学でReactについて学びたい方におすすめなのが参考書「React.js&Next.js超入門」です。
図解によって、初心者でもReactの概要を理解しやすいだけでなく、難しい専門用語も分かりやすくまとめられた入門書です。
特にReact導入の手順に関しては、できる限り省略せずどこよりも詳しく解説されています。
Reactの求人をみたことない、もしくはReactの求人が人気あることについて知らない方もいるのではないでしょうか。
Reactの求人は人気もあり、仕事でも活躍が期待されています。
ここではReactの求人はなぜ人気なのか?また、需要と注目されている背景についても考察しています。
数あるUI用ライブラリ・フレームワークのなかでも、Reactはパフォーマンスが高く最先端のUIを作りやすいという特徴から人気があります。
また、Reactはフレームワークとは違い、必要な機能だけを抜粋して活用できることも注目されている理由の1つです。
世界中で活用されているReactですが、日本ではまだ普及していないため、現時点ではReactエンジニアの需要は高くないのが現状です。
しかし、海外ではReactをさまざまな企業が導入しているため、今後日本に普及する可能性も十分あります。
今後Reactが日本に普及した場合、Reactを習得しておけばReactエンジニアとしての市場価値が高まるでしょう。
Reactを活用した主な事例を、下記にいくつか挙げてみました。
大手企業が導入していることからみても、Reactの人気の高さが伺えます。
・Airbnb
・メルカリ
・Instagram
・Skype
それぞれの事例についてみていきましょう。
世界最大手の民泊仲介サービス「Airbnb」もReactNativeで開発されました。
例えば、ESLintを導入しイレギュラーな記述をやミスタイプを早急に発見できるため便利です。
ESLintのAirbnbルールセットでReactコンポーネントをリファクタリングすることもできます。
「メルカリ」もReactNativeで開発されています。
React-axeというReactアプリケーションのアクセシビリティをチェックするためのツールがあります。
このチェックの結果は、ChromeDevToolsに表示され、開発中にアクセシビリティの問題を発見できるようになりました。
写真共有アプリの代表格といえば「Instagram」ですが、ReactNativeで開発されたシステムのひとつです。
機能が単純なSNSアプリは、ReactNativeでも大規模なシステムが作ることが可能です。
例えば、Reactを使用してInstagramの投稿内容をWebアプリに埋め込むことができるようになりました。
オンライン通話アプリ「Skype」もReactNativeで構築されたシステムのひとつです。
MicrosoftはUWPを埋め、SkypeをReactNativeに移植しました。
これにより「Skype」は、インターネット上で職場の同僚や家族、知人などとビデオ通話することが可能となりました。
またチャットによるメッセージングの他にも、会議室を主催できたりアニメーションのリアクション設定もできます。
今回は、Reactとは何なのか?また、フレームワークとの違いやできることなどについて、初心者でもわかりやすく解説してきました。
結論として、ReactはJavaScriptによるプログラミング言語で設計されており、優れたユーザインターフェースを作るための開発環境が整っています。
Reactは、世界的に有名なWebサイトやSNSアプリケーションのFacebookやInstagram、Skypeでも使用されており、その注目度は大きいです。
また、シングルページアプリケーション(SPA)の普及に伴い、ReactのようなUIライブラリへの関心も高まりをみせています。
Reactを使えば、WebサイトやWebアプリケーションだけでなく、スマートフォンアプリやVRアプリなども開発することができるでしょう。
需要の高い技術なので、興味がある方は今から学習を始めても損はありません。
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