2023.09.21
「JavaScript」は、Web開発で広く活用されており、人気と需要が高いプログラミング言語です。初心者におすすめの言語とされていますが、一方で「習得が難しい」といわれることもあります。
そこで今回は、JavaScriptが難しいといわれる理由や、その対処法・学習方法を詳しく解説します。JavaScriptを学ぶべきか悩んでいる方や難しさが気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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<目次>
1.そもそも「JavaScript」とは?
オブジェクト指向のプログラミング言語である
Web開発現場で人気度と需要が安定して高い
近年ではチェックすべき情報量が多くなっている
2.JavaScriptが「難しい」といわれている理由
HTMLとCSSも習得する必要がある
情報量が多い上に更新頻度も高い
オブジェクト指向の概念が分かりにくい
実行環境によっては動作しないことがある
DOMやjQueryへの理解も求められる
サーバーの知識が必要になることもある
3.JavaScriptが「初心者におすすめ」だといわれている理由
開発環境を用意する必要がない
プログラムの実行結果を確認しやすい
幅広い分野で活用することができる
4.JavaScriptが難しいなら「jQuery」がおすすめ
JavaScriptとjQueryの違い
jQueryは初心者でも習得しやすい
まずはjQueryから学ぶのがおすすめ
5.挫折しにくいJavaScriptとjQueryの学習方法
書籍や参考書で学ぶ
Webサイトや学習サービスで学ぶ
プログラミングスクールに通う
6.まとめ
「JavaScript」は、Web開発に特化したプログラミング言語です。
Web開発には大きく分けて、ユーザーのWebブラウザ上で稼働する「クライアントサイド」と、リクエストに応えてサーバーからデータを提供する「サイバーサイド」の2種類があります。
JavaScriptは、そのうちのクライアントサイドを担当し、Webサイトの表示や制御などを行うプログラミング言語です。
例えば、アニメーションや入力フォームの制御など、ユーザーの操作に合わせたインタラクティブな挙動は、JavaScriptによって実装されています。
つまり、現代のWebサイトは、JavaScriptなしでは成り立たないといっても過言ではありません。
以上の点を踏まえ、まずはプログラミング言語JavaScriptの基本について、以下の3つのポイントから確認していきましょう。
・オブジェクト指向のプログラミング言語である
・Web開発現場で人気度と需要が安定して高い
・近年ではチェックすべき情報量が多くなっている
JavaScriptは、「オブジェクト指向」のプログラミング言語として有名です。
オブジェクト指向とは、プログラムを構成する要素を「オブジェクト(モノ)」に細分化し、必要なオブジェクトを組み合わせるという概念です。
例えば、家を建てるときは必要な建材・手順を定義して、それをもとに組み立てます。
オブジェクト指向のプログラミング言語では、同じように事前の設計が重要です。
つまり、JavaScriptを学ぶためには、オブジェクト指向を理解する必要があるということです。
JavaScriptは、Webサイトやサービスの開発に活用されるシーンが増えています。
TIOBE Softwareが2023年に発表した「TIOBE Index」によると、プログラミング言語の人気度ランキングではJavaScriptが7位です。
Web開発の主流であるPHPが8位なので、非常に高い水準だといえます。
現在のWeb業界では、ユーザーにとって便利なWebサイトやサービスが求められています。
そのための機能を提供してくれるJavaScriptの需要は、今後も高まり続けるでしょう。
JavaScriptは、書籍やインターネットから多くの情報が得られるため、学習環境は整っているといえます。
不明点や疑問点がある場合は、独学でもインターネット検索で解決できるケースが多いです。
しかし、JavaScriptはアップデート・更新が繰り返されているため、「情報量が多い」という側面もあります。
詳細は後述しますが、情報量や覚えるべき知識の多さが、JavaScriptの習得が難しいといわれる理由でもあります。
JavaScriptが「難しい」といわれている理由として、以下が挙げられます。
・HTMLとCSSも習得する必要がある
・情報量が多い上に更新頻度も高い
・オブジェクト指向の概念が分かりにくい
・実行環境によっては動作しないことがある
・DOMやjQueryへの理解も求められる
・サーバーの知識が必要になることもある
JavaScriptは「JavaScriptだけ覚えれば使える」ものではありません。
JavaScriptでWebサイトやサービスを開発するためには、HTMLとCSSのスキルも必要です。
Webページの構造やデザインはHTML/CSSで行い、JavaScriptで動的な処理を行うという役割分担があります。
つまり、JavaScriptで開発するWebサイトやサービスには、HTML/CSSも大きく関わっているということです。
JavaScriptはアップデート頻度が高く、近年では情報量が特に多くなっています。
JavaScriptの各種仕様は「ECMAScript」という規格で標準化されており、その要件に従ってJavaScriptが実装されています。
ECMAScriptのバージョンごとに仕様が異なるため、更新のたびにどんな機能が使えるか、使えないかを理解しないといけません。
インターネットで情報を検索したときも、バージョンごとの違いの把握が必要です。
古いサンプルコードを参照すると、その通りに書いたにもかかわらず、動作しないことがあります。
JavaScriptは「オブジェクト指向」のプログラミング言語ですが、その概念が理解しづらいことがあります。
オブジェクト指向のプログラミングでは、適切な事前設計が欠かせません。
設計図の役割を果たすのが「クラス」で、内部には「メソッド」や「プロパティ」などの要素があります。
さらに、既存のクラスを発展させるための「継承」を行うなど、さまざまな機能を理解するまで時間がかかります。
JavaScriptのプログラムは、Webブラウザ上で稼働します。
Webブラウザの種類は、Google Crome、Firefox、Safariなど多様です。
しかし、JavaScriptの対応状況は、Webブラウザごとに異なります。
前述した「ECMAScript」の仕様を満たせば、ブラウザ独自の拡張が認められているからです。
そのため、Chromeでサポートされている機能が、Safariではサポートされていないことがあります。
開発したWebサイトやサービスを公開するとき、こうした環境の違いが課題となります。
なお、実行環境の違いを吸収して「マルチブラウザ」を実現するために登場したのが「jQuery」というライブラリです。
JavaScriptのライブラリについては、以下の記事も合わせてご覧ください。
JavaScriptを使いこなすためには、「DOM」や「jQuery」への理解も大切です。
・DOM(Document Object Model)
DOMは、いわばJavaScriptとHTMLをつなぐ役割を担っています。
DOMにより、JavaScriptのプログラムからHTMLを操作できるため、動的なWebサイトの生成が可能となります。
・jQuery
jQueryは、前述したWebブラウザごとの違いを吸収し、どの環境でもJavaScriptのプログラムが動くようにするためのライブラリです。
さらに、JavaScriptを簡易的に記述するための機能もあるため、現在のJavaScriptプログラミングに欠かせないものになっています。
近年では、JavaScriptにサーバーサイドの知識が求められることもあります。
通常のJavaScriptは、ユーザーのブラウザ側で動作するクライアントサイドを開発します。
しかし、「Node.js」というプラットフォーム(実行環境)の登場により、JavaScriptでもサーバーサイドの開発が可能になりました。
Node.jsは、JavaScriptで一気通貫のWeb開発ができる魅力的なプラットフォームですが、使いこなすためには相当の知識が必要です。
なお、サーバーサイドのJavaScript「Node.js」について詳しくは、以下の記事で解説しています。
JavaScriptは難しいといわれている一方で、プログラミング初心者におすすめの言語でもあります。
その理由として、以下のような点が挙げられます。
・開発環境を用意する必要がない
・プログラムの実行結果を確認しやすい
・幅広い分野で活用することができる
JavaScriptは特別な「開発環境」を用意する必要がありません。
パソコン、テキストエディタ、Webブラウザがあれば、基本的にJavaScriptで作成したプログラムを実行できます。
そのため、JavaScriptの学習は、あたかもペイントソフトで絵を描くように、気軽に始めることができます。
JavaScriptのプログラムは、Webブラウザとテキストエディタがあれば動作するため、プログラムの実行結果をすぐ把握できます。
例えば、Windowsパソコンであればメモ帳を使って、以下の2つのソースコードを、それぞれ「Sample.html」と「Sample.js」という名称のファイルとして保存します。
その後、Sample.htmlのほうをダブルクリックしてみてください。
Sample.html |
<!DOCTYPE html> |
Sample.js |
var message = "ポップアップメッセージです!"; alert(message); |
Sample.htmlを実行すると、Google ChromeやSafariなど既定のWebブラウザが開き、「ポップアップメッセージです!」と表示されます。
このように、ソースコードを記述してすぐ結果を確認できるため、スムーズな学習が可能です。
JavaScriptは幅広い分野で活用されているため、習得することでさまざまな仕事に対応しやすくなります。
そのため、これからエンジニアになることを目指すプログラミング初心者にとって、JavaScriptはキャリアアップの点でも非常に魅力的な言語です。
さらに「Node.js」の登場により、JavaScriptはクライアントサイドだけではなく、サーバーサイド案件でも活用されるようになりました。
paiza株式会社の調査によると、JavaScriptエンジニアの平均年収は約600万円で、これはC++やJavaと同水準です。
JavaScriptは魅力的で学習価値が高いプログラミング言語ですが、初心者にとって習得が難しい面もあります。
そこで、JavaScriptを学ぶ前に、まずはjQueryから学ぶことも検討してみるのも一つの方法です。
ここからは、jQueryについて、以下のポイントから解説します。
・JavaScriptとjQueryの違い
・jQueryは初心者でも習得しやすい
・まずはjQueryから学ぶのがおすすめ
JavaScriptはプログラミング言語ですが、jQueryはJavaScriptの機能をまとめたライブラリです。
jQueryでは、JavaScriptより簡潔なソースコードで機能を実装できます。
例えば、JavaScriptでは大量のソースコードが必要な場面でも、jQueryならわずか数行で済むことがあります。
このように、jQueryはJavaScriptを簡易的に扱えるライブラリなので、Web系の現場などにおいて開発の効率化のために広く活用されています。
JavaScriptの詳しい知識がなくても、jQueryを利用することは可能です。
jQueryはJavaScriptを扱いやすくしたライブラリなので、プログラミング初心者でも容易に扱えます。
オブジェクト指向やDOMをあまり意識しなくても使えるため、モチベーションが低下せず学びやすいでしょう。
もちろん、jQueryでJavaScriptの全機能が使えるわけではありません。
しかし、基本的なWebサイトやサービスの構築はjQueryでほぼ対応できるため、「jQueryが使いづらくて困る」という心配はないでしょう。
むしろ、そのように感じるようになったら、JavaScriptにステップアップすべきタイミングです。
JavaScriptとjQueryは構文や記述方法が異なるため、jQueryの知識がそのままJavaScriptに活かせるわけではありません。
しかし、プログラミングの考え方や流れの基本は、どのような言語やライブラリでも同じです。
プログラミング初心者がjQueryに慣れることで、すべてに共通する「プログラミングの基礎」が身につきます。
jQueryを使いこなせるようになった段階でJavaScriptを学ぶと、すでにプログラミングの基礎が身についているためスムーズに移行できます。
jQueryは挫折せずに学びやすいので、JavaScriptが難しいと感じた場合は、まずはjQueryからチャレンジしてみましょう。
JavaScriptやjQueryの挫折しにくい学習方法として、以下の方法が挙げられます。
・書籍や参考書で学ぶ
・Webサイトや学習サービスで学ぶ
・プログラミングスクールに通う
JavaScriptやjQueryを学ぶベーシックな方法が、書籍や参考書です。
専門家が執筆しているため、信頼性の高い情報を得られることが魅力です。
しかし、書籍や参考書による独学では、分からないところを解決しづらいため、以下の3つのポイントを意識するようにしましょう。
・複数の書籍を活用する
・インターネットで調べる
・実際にソースコードを書く
書籍や参考書は、それぞれ重点的に解説しているテーマが異なります。
そのため、1冊の書籍だけでは知識が偏ったり、苦手な部分が出たりしがちです。
初心者向けの書籍を複数こなせば、基礎知識が網羅的に身につきます。
また、分からない部分はインターネットを活用し、理解に役立つ情報を探すことも重要です。
サンプルコードを入力したり、自分なりに書き換えたりすることも、より理解を深めるために役立ちます。
JavaScriptやjQueryの学習には、Webサイトや学習サービスも役立ちます。
近年では、Web上で構文やライブラリなどさまざまな情報を得ることができ、サンプルコードも豊富です。
オンラインの学習サービスでは、動画やテキストなどのビジュアルでプログラミングが学べるので、理解を深めやすいことが魅力です。
ただし、Webサイトや学習サービスなどの情報は断片的なこともあるので、書籍や参考書と組み合わせるのがおすすめです。
なお、JavaScriptを学習できるWebサービスについては、以下の記事で解説しているので合わせてご覧ください。
JavaScriptやjQueryの独学が難しい場合や、できるだけ早く実践スキルを身につけたい場合は、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。
プログラミングスクールでは、専門知識がある講師から適切なカリキュラムで学べるため、JavaScriptやjQueryの知識を効率的に学べます。
分からないこともすぐ質問できるため、独学では挫折しやすい方も、モチベーションが高い状態で学習できるでしょう。
また、スクールによっては就職・転職のサポートも受けられるので、Webエンジニアとしてのキャリア形成もスムーズに進みやすくなります。
「JavaScript」は、開発環境の構築が不要で活用範囲も広いため、キャリア形成のためにもおすすめのプログラミング言語です。
しかし、JavaScriptは学ぶべきことが多いため、初心者に厳しい面があることも事実です。
そこで、JavaScriptの前にjQueryから学び始めることで、プログラミングの基礎を身につけてJavaScriptに移行しやすくなります。
今回ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひJavaScriptやjQueryにチャレンジしてみてください。
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