公開日:2021.04.27
更新日:2025.03.24
IT系の職種の需要が高まっている昨今、カスタマーエンジニア(CE)も転職候補の一つとして挙げられます。
カスタマーエンジニア(CE)に興味があるのなら、その基本と転職のために必要な準備を整えることがおすすめです。
本記事ではカスタマーエンジニア(CE)の仕事内容や年収、現状と将来性について解説します。
カスタマーエンジニア(CE)への転職を検討しているのなら、こちらを参考に具体的な転職の流れをイメージしてみてください。
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<目次>
1.カスタマーエンジニア(CE)とは
システムエンジニア(SE)との違い
2.カスタマーエンジニア(CE)の仕事内容
IT機器の選定・設置
導入サポート
保守・点検
3.カスタマーエンジニア(CE)の年収
4.転職市場からみるカスタマーエンジニア(CE)需要
カスタマーエンジニア(CE)の現状
カスタマーエンジニア(CE)の将来性
5.未経験からカスタマーエンジニア(CE)への転職を実現させるには
幅広いITスキル
コミュニケーションスキル
問題解決スキルや論理的思考力
転職サイトや転職エージェントを活用する
6.まとめ
カスタマーエンジニア(CE)とは、システムが安定して動くように保守・点検・修理を行うエンジニアを指します。
コンピュータやシステムが故障しないようにチェックし、万が一のトラブルの際には速やかに修理対応を行うのが、カスタマーエンジニア(CE)の基本的な役割です。
現代の企業において、インターネットやコンピュータは欠かせないものだといえます。
カスタマーエンジニア(CE)はそんな企業のネットインフラを支えるエンジニアとして、多くの事業で活躍しています。
カスタマーエンジニア(CE)はシステムエンジニア(SE)と違い、設計や開発などが業務に含まれません。
システムエンジニア(SE)はプログラミング言語を用いて、Webシステムやアプリケーションを構築するのが主な仕事です。
仕様を決定したり開発スケジュールを調整したりといった業務もあり、一つのサービス・製品を完成させていくのが目的となります。
一方でカスタマーエンジニア(CE)は、システムを一から作るのではなく、既存の製品をケアするのが仕事です。
システムエンジニア(SE)が作り上げた製品やサービスの導入をサポートし、運用の保守を行うのが主な業務になります。
同じエンジニアでも、カスタマーエンジニア(CE)とシステムエンジニア(SE)では、業務の担当領域が異なります。
カスタマーエンジニア(CE)の仕事内容は、具体的に以下のようなものになります。
事前に仕事のイメージができるように、それぞれの詳細を確認してみてください。
カスタマーエンジニア(CE)は、顧客のためにIT機器の選定と設置を行うのが仕事です。
新規でIT機器を導入することを考えている企業の話を聞き、もっとも適したサービス・製品を提案します。
機器の設置場所や電源数、利用するユーザー数などを参考に、具体的な導入プランを計画するのも役割です。
顧客が何を求めているのかを引き出して、その要件に応えられる機器を選定する必要があるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)の仕事には、選定したIT機器の設置も含まれます。
製品を購入・契約した企業へ実際に出向き、使える形に設置を行うことが基本です。
セキュリティ面や精密機械としての安全性を考慮して、事前に設置場所について顧客と相談することもあります。
設置作業ではハードウェアの知識に加えて、サーバーやネットワークなどの知識が求められます。
カスタマーエンジニア(CE)は、設置したIT機器の導入サポートも行います。
システムやアプリの初期設定を行ったり、顧客の要望通りにカスタマイズできるようアドバイスを行うことも仕事です。
ときにはカスタマーエンジニア(CE)自身が、顧客に代わってインストールや設定を行うこともあります。
カスタマーエンジニア(CE)の導入サポート業務には、そのIT機器をエンドユーザーが自由に使えるように指導することも含まれています。
操作説明や教育のためのマニュアルを作成したり、実際に使い方をレクチャーする説明会を開くこともあるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)にとっては、IT機器の導入後に実施される保守や点検も仕事の一つです。
問題なく動作していることを定期的に確認し、トラブルを未然に防ぐことまで仕事に含まれます。
仮にバグや不具合が生じた場合にはすぐに駆けつけ、修正対応を行います。
導入したIT機器にアップデートがあった場合や、最新機種が発売された場合などは、新たな導入をおすすめすることもあります。
カスタマーエンジニア(CE)の保守・点検業務では、客先常駐、巡回・臨時訪問など、多数の業務形態が考えられます。
顧客元に常駐して即対応できるように備えることもあれば、要請があったときに出向いたり、リモートからの操作で対応したりすることもあります。
状況に合わせて柔軟に対応する能力が、カスタマーエンジニア(CE)には求められるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)の平均年収は、求人ボックスを参考にすると正社員で520万円程度となっています。
会社員エンジニアの平均年収が469万円程度であることを考えると、比較的高額な給与を得ることに期待できるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)のフリーランスの平均年収は559万円程度です。
システムエンジニア(SE)のフリーランスの平均年収は約775万円程度と試算できるため、その点ではやや見劣りします。
先に解説した通りカスタマーエンジニア(CE)とシステムエンジニア(SE)は仕事内容に違いがあるため、年収にも差が出てくることがわかります。
カスタマーエンジニア(CE)の案件を少し覗いてみる↓
カスタマーエンジニア(CE)は、転職市場でも多くの需要が見出されています。
以下からは2021年のカスタマーエンジニア(CE)の転職の現状と、将来性について確認します。
カスタマーエンジニア(CE)は、転職市場でもそれなりの求人・案件数を提示できているため、需要はあります。
Indeedにおいて正社員カスタマーエンジニア(CE)の検索結果は、2022年5月では13,237件の求人を確認できました。
多くの企業でカスタマーエンジニア(CE)が求められていることがわかるので、これから転職を本格的に考えることもできるでしょう。
一方で、カスタマーエンジニア(CE)のフリーランス案件・求人数は、少ない傾向にあります。
フリーランススタートでも、2022年5月時点で540件の案件・求人があります。
しかし、現状ではフリーランスよりも正社員の方が求人割合が多いです。
カスタマーエンジニア(CE)の保守や点検といった業務は、その製品の知識だけでなく、顧客との関係性が重要になります。
つまり上記を考慮すると、カスタマーエンジニア(CE)はフリーランスに依頼するケースが少ないのかもしれません。
また、企業側の方針やセキュリティ面なども要因の1つでしょう。
もちろん、カスタマーエンジニア(CE)として実際に仕事をしている人もいます。
基本的なITのスキル・知識に加えて、自身を売り込む営業力を持っていれば、フリーランスに転職して活躍することも考えられるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)の将来性は、残念ながら必ずしも明るいものとは限りません。
今後の技術発展や企業の動向によっては、転職での需要が低下する可能性もあるのです。
その理由の一つは、企業が導入するシステムがオンプレミスからクラウド型へ移行していることです。
ハードウェア機器を直接設置してシステムを導入していたオンプレミス形式では、導入をサポートするカスタマーエンジニア(CE)が欠かせませんでした。
しかし、近年はデジタルクラウドにシステムを移行するケースが増えてきているため、カスタマーエンジニア(CE)の仕事である機器の設置や導入が不要になることも多いです。
理由の二つ目は、AI(人工知能)の進歩による業務の縮小です。
AI(人工知能)の発展は、これまで人の手によって行われてきた業務を代替するまでになってきています。
最近ではカスタマーエンジニア(CE)の仕事である導入後のサポートも、AI(人工知能)によってまかなわれることがあります。
例えばソフトバンクのコールセンターで使用されている「IBM Watson」は、AI(人工知能)が顧客のトラブル内容のチェックと最適な対策を提示しています。
カスタマーエンジニア(CE)が実際に現場に向かわなくても、AI(人工知能)の力による解決が可能なケースがあるのです。
このように現代の技術発展は、カスタマーエンジニア(CE)の仕事であるいくつかの領域にも影響を与えています。
企業からすればこれらの技術を導入することはコストの削減につながるため、積極的に利用していく可能性もあるでしょう。
一方で、カスタマーエンジニア(CE)の需要が完全にゼロになることはありません。
すべての機器やカスタマー業務を現代技術に置き換えることはできないため、今後も多くの企業でIT機器を保守・点検するエンジニアは必要です。
ATMなど生活に欠かせないインフラの対応でも需要が見込まれるので、カスタマーエンジニア(CE)に転職して働き続けるというキャリアプランを描くこともできます。
そのほか、IoTの普及によって関連システムが企業に導入されれば、保守や修理対応を行うカスタマーエンジニア(CE)の需要が高まる可能性もあります。
新たな領域で仕事ができることも考えられるので、これまでにない働き方も将来的には視野に入るかもしれません。
このようにカスタマーエンジニア(CE)は、他にはない特定の需要を持っているため、今後も一定数の需要は残り続けるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)として市場動向を理解し、その時代に適したスキルや知識を身に付けることをおすすめします。
特定の需要を持つカスタマーエンジニア(CE)は、未経験からでも転職を実現させることができます。
転職の実現にはいくつかの準備が必要となるため、早めの対応が望ましいです。
以下を参考に、未経験からカスタマーエンジニア(CE)へ転職するポイントをチェックしてみましょう。
カスタマーエンジニア(CE)に未経験から転職を考える際には、幅広いITスキルは不可欠です。
カスタマーエンジニア(CE)は、あらゆるIT機器の設置やメンテナンスが仕事になるので、基礎的なスキルがないと対応が難しくなります。
ITスキルがあってはじめて、その顧客にとって適切な機器を選別でき、万が一のトラブルが起きても原因を正確に突き止めることができるようになるのです。
ネットワークやコンピュータに関するITスキルは積極的に学んで、高い適応力を身につけることが転職の成功につながるでしょう。
IT業界は目まぐるしい勢いで発展しているため、新しいシステムや技術を意識的に取り入れる努力も必要です。
転職時にカスタマーエンジニア(CE)が未経験の場合には、関連する資格を取得して能力を持つことをアピールするのもおすすめです。
例えばネットワークの技術について学んだことを証明する「シスコ技術者認定」や、情報処理に関する「情報処理技術者試験」などの資格がおすすめです。
カスタマーエンジニア(CE)に未経験から転職する際には、コミュニケーションスキルも重要です。
エンジニアという職種の中でも、カスタマーエンジニア(CE)は特に顧客と直接話をする機会が多い仕事です。
必要なIT機器を選ぶために顧客から情報を引き出したり、導入後のシステムの使い方を説明したりといった業務をスムーズに運ぶためには、コミュニケーションスキルが欠かせないでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)におけるコミュニケーションスキルとは、ITの専門用語をわかりやすく伝える技術でもあります。
顧客によってはITの知識が豊富でないこともあるため、専門知識を前提とした会話が成り立たないこともあるのです。
転職してカスタマーエンジニア(CE)として働く際には、顧客のためにわかりやすく情報を噛み砕くことを意識してみましょう。
カスタマーエンジニア(CE)の仕事である保守や修理には、問題解決スキルや論理的思考力も求められます。
システムにトラブルが起きたときには、すぐに原因を究明して解決方法を提案することができなければ、転職しても顧客からの信頼が損なわれてしまいます。
トラブルの種類ごとに解決方法をマニュアル化するなど、対応スピードを上げる工夫を行うこともポイントです。
一方で、常に一つの解決方法にとらわれるのではなく、そのときの状況に合わせて論理的に解決方法を探していくことも必要です。
カスタマーエンジニア(CE)に未経験から転職するには、転職サイトや転職エージェントを積極的に活用することがおすすめです。
転職サイトや転職エージェントには、カスタマーエンジニア(CE)の求人・案件が集められています。
効率良く自分に合った求人・案件を探すことができるので、転職活動にかかる時間と手間を最小限に抑えられます。
転職エージェントを活用すれば、専属コンサルタントによるサポートを受けることも可能です。
転職エージェントは転職条件に見合った求人・案件の紹介や、転職時の面接日程の調整、提出書類の書き方指導など、さまざまなメリットがあります。
未経験からカスタマーエンジニア(CE)への転職を目指すときには、まず転職サイトや転職エージェントに登録することからはじめてみましょう。
カスタマーエンジニア(CE)への転職を目指すときは、まず基本的な仕事内容や必要とされるスキルを知ることが重要です。
カスタマーエンジニア(CE)に求められる役割を理解することができれば、転職に向けて必要な能力を高めていくことができるでしょう。
カスタマーエンジニア(CE)への転職プランを具体的なものとするためにも、本記事を参考に転職の準備を進めてみてください。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
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