公開日:2022.08.31
更新日:2025.03.24
VBAとはプログラミング言語の一つで、MicrosoftがMS Officeの拡張機能として提供しています。
この言語はExcelで使用されることが多いため、Excelの機能の一つとしてイメージしている方も多くいるはずです。
しかし、VBAはMS Officeに標準搭載されているもので、Word、PowerPoint、Internet Explorer、Microsoft Edge、Outlook、Accessなどにも実装されています。
本記事では、VBAの求人数や需要、RPAとの違いなどを解説します。あわせて、フリーランスのVBAの年収についても解説します。
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<目次>
1.VBAの求人数
正社員のVBAの求人数
フリーランスのVBAの求人数
2.VBAの需要
Javaなどのプログラミング言語と比較して求人数は少ないが需要は一定数ある
Excelで長く使用されており集計・自動計算などで活躍
自動化する業務を見極められるスキルがあるとより需要は高まる
3.RPAとの違い
RPAの方が自動化出来る範囲が広く、データ処理能力も高い
求められるスキルレベルとしてRPAよりVBAの方がハードルが高い
RPAの方がサポートも厚い
4.フリーランスのVBAの年収
5.まとめ
VBAの求人数は主要なプログラミング言語と比較すると少ないようです。
しかし、ある程度の量の求人数が常時あるため「VBAを取得したけど、応募する企業がない」といった事態になることは防げるでしょう。
また、VBAは高度な事務系タスクが可能な言語であるため大企業の求人も多いです。
そのため、大企業で働きたい方におすすめできる言語といえます。
以下、正社員のVBAの求人数とフリーランスのVBAの求人数について説明します。
リクルートエージェントにおけるVBAの求人数は約3,700件です。
ちなみに、JavaScriptの求人数は約4,800件です。他の開発言語と比較すると、VBAの正社員の求人数は多いとはいえません。
レバテックフリーランスでVBAの求人を検索したところ、約460件の求人がヒットしました。
JavaScriptの求人数は6,000件以上あることを考慮すると、VBAの求人数は正社員の求人よりも少なめです。
VBAは日本において需要があり、今後も安定した需要を見込める開発言語です。
VBAの高い需要はWindowsでしか動かせない点に関係しています。
日本におけるWindowsのシェア率は約8割と高いです。
Windowsがシェアを続ける限りVBAの需要がなくなることはありません。
前述のとおり、VBAはJavaなどのプログラミング言語と比較して求人数が少ないです。
しかし、求人がなくなるということは考えがたく、今後も安定的に求人が掲載されると考えられます。
ただし、フリーランスのエンジニアとして独立して働く場合、対応できる開発言語がVBAに限られると応募できる案件が少なく、
場合によっては手持ちの仕事がない状況が続くかもしれません。
他の開発言語にも対応できれば、VBA案件が途切れた期間は別の案件でカバーすることもできます。
VBAエンジニアは業務においてExcelを多く利用します。
VBAは実現したい操作をプログラムで記述可能です。
VBAをExcelで利用することで、データの入力や計算、整理などの定型業務を自動化できるため、業務負担を大きく軽減できます。
VBAで書いたプログラムを実行することで、日々手作業で行っている様々な業務を自動化し効率化できます。
そのため、自動化する業務を見極められるスキルがあると、需要はより高まるでしょう。
ここでは、VBAで自動化できる業務を8つ紹介します。
データ処理
VBAを使うことで、データ集計などの四則計算の自動化が可能です。
例えば、売上情報についてExcelで一括管理を行い、データの並べ替えと集計した数値を企業ごとにまとめて表示できます。
データ処理には前述の作業のように煩雑な業務も多く、こうした業務に追われていると本来の業務に支障が出ることもあります。
各種データ処理をワンクリックで実行できれば、業務負担を大幅に軽減できるでしょう。
レポート作成
多くの企業が社員間で情報共有するためのレポートを作成しています。
VBAを活用することで、社内レポートを指導作成できるため、レポートを作成していた時間を他の業務に充てることも可能です。
また、VBAで集計を行ったデータは表やグラフにし、PDFに自動変換できます。
集計データを手軽に可視化できるため、集計結果を活用して業務を改善することも可能です。
こうした業務は手作業で行うと半日程度かかることも少なくありません。
レポート作成を自動化できれば、社員の業務負担や人件費を大幅に削減できます。
WEBのデータ収集
VBAはいくつものWebページから特定の情報だけを転記するスクレイピングの自動化が可能です。
例えば、複数のWebショップから収集した製品情報や販売価格などのデータの抜き取りを自動で行えます。
また、VBAはこうしたスクレイピングの実行を定期的に行うため、グラフ化や集計も可能です。
市場調査などの業務も少ない負担で行えるようになるでしょう。
メールの一括送信
ビジネスパーソンにとってメールの送信は時間がかかる業務の一つです。
VBAを活用することで、メールの作成から送信まで一括して行えます。
特に、メールの一括送信は、形式や内容が変わらないメールを送信する際に効果的です。
また、VBAはメールフォーマットの指定箇所にファイルやリンクを添付することもできます。
転記作業
Excelで管理している売上データを商品別に他のシートに転記したり、調査で得た情報をより詳細な区分で他のシートに転記したりする作業は時間も手間もかかります。
VBAを活用することで、Microsoft Office製品内にあるデータを自動で転記可能です。
従来手作業で行っていた業務をワンクリックでできるため、細やかな転記作業が不要になります。
帳票作成
企業では領収書や請求書、入出金伝票などさまざまな帳票を作成しています。
これらの業務は社員が自分の仕事の合間に行ったり、経理に任せたりすることが一般的です。
VBAを使うことで、データ一覧に基づいて取引先ごとに転記を自動で行えます。
また、書類に必要な日付が抜けていたり、数字以外の文字を入力したりした場合に警告を出す設定にしておくことでミスが生じるのを回避できます。
入力作業の利便性アップ
VBAはユーザーフォームを好みや都合に応じてデザインできます。
例えば、データ量の多い商品情報を横長のExcelに入力する際には、セルの移動を項目に合わせて行う必要があります。
VBAでユーザーフォームの作成をしておくことで、項目がフォーム形式で画面上に表示されるよう設定可能です。
入力時に画面移動させる手間を省けるだけでなく、入力が容易になるため作業スピードアップや業務の効率化につながります。
Microsoft Officeアプリケーションの連携
VBAはMicrosoft Officeの製品であれば、どのアプリケーションにも利用できます。
例えば、ExcelやWordの他、PowerPoint、Accessなどにも連携可能です。
Microsoft Officeのアプリケーションと連携することで、手作業では時間がかかっていた作業を省けます。
例えば、数千人の顧客に宛名とPDF入りのメールを送信する場合、入力や添付作業などを手作業で行うと膨大な時間がかかるでしょう。
VBAを使うと、数千人の顧客へのメール送信に必要な作業を自動化できます。
Excel中の顧客データから名字のみ抽出し、メール本文にWordからの差し込み文章や指定箇所にあるPDFとともにフォーマットを自動で生成して、個別アドレスに自動送信できます。
その他にも、顧客や上司に提出する資料作成のためExcel上の売上データをPowerPointに転記し、グラフや表の自動生成も可能です。
VBAとRPAは業務効率化という点で共通しているため、違いが分からないという方もいるはずです。
RPAとはビジネスパーソンが行う定型作業をルールエンジンやAIなどの技術が搭載されたソフトウェアのロボットが代わりに行うことです。
VBAとRPAには下記の3つの違いがあります。
・RPAの方が自動化出来る範囲が広く、データ処理能力も高い
・求められるスキルレベルとしてRPAよりVBAの方がハードルが高い
・RPAの方がサポートも厚い
それぞれ詳しく解説します。
RPAとVBAでは自動化できる範囲が異なります。
VBAは書類やグラフの作成やデータの転記、メールの送信を主に自動化できますが、RPAが自動化できる範囲はより広いです。
RPAはパソコンを使って行う作業のほとんどを自動化できます。
例えば、RPAは下記の業務や作業を自動化できます。
・Webアプリケーションを使う作業
・勤怠管理、給与計算
・業務移管、およびシステム導入のデータ移行
・予約情報の更新を行い、システムに転記する作業
・店舗の売上日報の集計と報告
・店舗のPOSデータの収集・分析
・競合店の商品を調査・集計する作業
RPAで自動化できる作業は非常に幅広いといえるでしょう。
VBAを用いた自動化を行うためには、VBAについてプログラミング言語として理解できていることが前提です。
つまり、VBAのスキルや知識がない場合、扱うことはできません。
一方、RPAは高度な知識やスキルが必要ないため、特別な知識などがない方であっても簡単に業務を自動化できます。
プログラミングのスキルがない方でも調整や修正を行えるため、エンジニアやプログラミング言語を理解している人材が不在の現場でも活用できます。
RPAはベンダーのサポートが手厚いため、導入時や利用中に分からないことがあれば手厚いサポートを受けられる可能性が高いです。
また、導入企業においてどの部署のどのパソコンでRPAが稼働しているかなど、ユーザー部門管理で対応できない所のサポートにも対応しています。
一方、VBAは古い開発言語であるためサポートは手薄な傾向です。
VBAのサポートは手薄になりがちですが、Excelがサポートされている限りはVBAもサポートが続くといわれています。
フリーランスのVBAの年収は380〜420万円程度です。
求人一覧において月額32〜35万円の案件が多く見受けられます。
日本の平均年収は約400万円といわれているため、フリーランスのVBAの年収は平均的といえるでしょう。
フリーランスのVBAとして案件を上手く獲得できれば、平均水準の生活を基本的に送れるため生活費に困ることはないはずです。
ただし、エンジニアの年収は平均年収よりも割高であるため、VBAの年収はエンジニアのなかでは低い傾向に。
例えば、JavaScriptの年収は600万円前後が相場です。
フリーランスは正社員と比較すると不安定な働き方であるため、さまざまな状況に対応できるようにVBA以外の開発言語にも対応できるようにしておくと安心でしょう。
業務効率化ツールの開発や運用にはVBAが使われています。
例えば、書類やグラフの自動作成やデータの転記作業、メールの一括送信などを行えます。
VBAはWindowsが使用される限り、ニーズがなくなることはないといわれているため、VBAを強みに転職活動を行うことは現実的です。
ただし、VBA求人は他の開発言語の求人よりも少ないことを忘れてはいけません。
また、求人を出している企業は大都市圏に多いため、リモートワークの求人があるとはいえども地方にお住まいの方は応募先が限られます。
VBAだけでエンジニアとして働くことも可能ではありますが、VBAだけでなく他の開発言語を取得したり、プラスになるスキルを身に付けたりすることでより活躍できるはずです。
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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