金融系のシステムエンジニアの仕事内容とは?年収や必要スキルについて解説!

転職

公開日:2023.02.24

更新日:2025.03.24

エンジニアが活躍する分野は、多種多様です。テクノロジーの進歩によってさまざまなサービスが登場すれば、そこで新たにエンジニアが必要となることも多々あります。
そして今回紹介する金融系システムのエンジニアも、近年業務範囲を広げている注目のエンジニアです。

この記事では、金融系システムのエンジニアについて、領域や求められるスキル、特徴、年収、そして近年注目のフィンテック関連の話などを紹介します。

特に、以下の方にはこの記事をご一読していただきたいです。
・金融系エンジニアの仕事内容について検索している方
・金融系のシステムエンジニアに必要なスキルについて知りたい方
・金融系エンジニアとしての働き方の特徴について知りたい方
・近年注目の「フィンテック」について調べている方

 

 

 

1.金融系のシステムエンジニアの領域は大きく3種類ある


金融エンジニア関連画像
金融エンジニア関連画像

この章では、金融系のシステムエンジニアが活躍する領域を3つに分けてお伝えします。

 

銀行系

私たちの最も身近にある金融機関である銀行でも、システムエンジニアは活躍しています。

銀行系のシステムエンジニアは、主に以下のシステムに関する業務を行っています。

 

勘定系システム

銀行では、入出金処理をするための感情システムが必要です。

預金や為替の処理、口座の残高管理、利息計算などが求められます。

 

ATMは24時間稼働し続けることから、金融エンジニアにとって非常に気を遣うシステムです。

 

勘定系システム

チャネル系システムとは、銀行の窓口業務をサポートするシステムのことを指します。

銀行が扱う事務作業は多々あり、以前は手作業だったために非常に煩雑でした。

 

しかしシステムを導入することで多くの作業が自動化され、銀行のサービス向上に寄与しています。

 

情報系システム

情報系システムとは、取引データや顧客情報、信用情報などを活用するためのシステムです。

データを基にしたユーザー分析や各種帳票の作成などが、主な業務として挙げられます。

 

情報の正確な活用は、銀行の信用に大きく関与する重要ポイントです。

 

 

保険系

金融機関としては、保険会社も挙げられます。

保険系の金融システムの例は、以下の通りです。

 

情報系システム

保険会社における業務に必要なシステムとは、契約管理や顧客管理、保険料の支払い管理などです。

一口に保険会社と言っても生命保険・損害保険・共済保険と種類が異なり、それぞれ業務や商品の質も異なります。

 

そのため、会社ごとの業務に最適化されたシステムの開発が重要です。

 

情報系システム

保険会社においても、顧客データの活用は欠かせません。

契約者の事故や病気のデータをもとに、営業・経営のサポートを行います。

 

また、各種帳票の作成も必要な役割の1つです。

 

情報系システム

保険会社には、一般代理店やディーラーなどさまざまな販売チャネルがあります。

それぞれの販売チャネルにおける顧客管理や販売サポートなどを行います。

 

また、顧客とのやり取りをサポートするツールも、ケースによっては開発が必要です。

 

 

証券系

証券系においても、業務をサポートするシステム・ツールの開発が必要です。

主なシステムとしては、以下が挙げられます。

 

情報系システム

証券会社においては、証券の注文や約定の管理、顧客管理などにシステムが必要です。

また、不正取引の監視・検知を行うコンプライアンスシステムは、証券会社の業務に欠かせません。

 

情報系システム

承継会社の運営には、国内外を問わず情報を共有・管理できるシステムが必要です。

また、経営。・営業支援のための情報分析ツールの開発も、他の業種と同様に求められます。

 

情報系システム

対外接続系システムとは、外部のネットワークと金融機関をつなぐシステムのことです。

たとえば、近年では顧客が自分のパソコンからでも承継会社のシステムにアクセスし、株式売買を行えます。

 

 

 

 

2.金融系のシステムエンジニアに求められるスキル


金融エンジニア関連画像
金融エンジニア関連画像

この章では、金融系のシステムエンジニアに求められるスキルについてお伝えします。

 

金融業界特有の業務理解

金融系エンジニアには、エンジニアとしてのスキルに加えて金融業界特有の業務理解が求められます。

金融業界への従事には、高い専門性が必要です。

 

それはエンジニアにとっても同様であり、顧客ニーズを理解したうえでのシステム開発には欠かせません。

証券会社であれば証券や株取引について、保険会社であれば保険の仕組みや種類についてなどをある程度学んでおくことをおすすめします。

 

また、高い専門性が求められるだけにだけに、前職で金融系の業務を行っていたエンジニアは重宝されるでしょう。

関連する資格としては、日商簿記検定やAFP資格などが挙げられます。

 

簿記検定の場合2級以上を取っておくと、高度なスキルを持っているとして就職・転職時のアピールにつなげられます。

金融商品の販売や勧誘を行える専門員であることを証明できる「外務員資格」も、金融系の資格です。

 

 

プログラミングスキル(COBOL・Java・C#)

システムエンジニアとしての活躍には、もちろんプログラミングスキルが欠かせません。

金融系システムエンジニアがよく使用するプログラミング言語としては、以下が挙げられます。

 

COBOL

COBOLは、計算書処理や帳票の出力に適しているプログラミング言語です。

比較的長い歴史を持ち、昔から金融業界の基幹システム開発に使用されてきました。

 

そのため国や多数の金融機関のシステムに活用されており、今後も需要は下がらないと思われます。

 

Java

Javaは、汎用性が高いことで知られるプログラミング言語です。

OSを限定せず使用でき、Webサイトや業務システムなどで使用されることが多くあります。

 

大規模開発にも使用され、他業界でも人気の言語であるため、習得のメリットは大きいでしょう。

 

C#

C#は、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。

WebサイトやWindows向けアプリケーションには、C#がよく使われています。

 

 

コミュニケーション力

金融系システムエンジニアには、コミュニケーション能力も必要です。

必要なシステムや求められる機能を開発するために、顧客のニーズを把握する必要があるためです。

 

エンジニアと言われると一人で黙々と作業をしているイメージを持つかもしれません。

しかし、社内外の関係者と打ち合わせをすることは想像以上に多いものです。

 

金融業界には、さまざまな業務やサービス、商品があります。

たとえエンジニアとしての能力が高くてもニーズを満たすものを開発することは簡単ではありません。

 

利用者や顧客のニーズを把握し専門外の人にも分かりやすく説明するためには、コミュニケーション能力が欠かせないでしょう。

 

 

 

 

3.金融系のシステムエンジニアの特徴


金融エンジニア関連画像
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この章では、金融系システムエンジニアとして働くうえでの特徴についてお伝えします。

 

市場価値が高く年収が高い

金融系システムエンジニアの特徴としてはまず、市場価値が高く年収が高いことが挙げられます。

金融業界では、クラウド化・DX化への対応が進められています。

 

既存のシステムを新たなシステムに対応させるためには、エンジニアの力が必要です。

金融機関はセキュリティ対策も重視しなくてはならず、エンジニアの需要は非常に高いと考えられるでしょう。

 

また、金融業界の特徴として、平均年収が高いことも挙げられます。

以下の通り、金融業界の賃金は他業界と比較しても高いと考えられます。

 

業界

月収(男女計)

電気・ガス・熱供給・水道業

41万9,700円

学術研究、専門・技術サービス業

38万6,900円

金融業・ 保険業

38万3,500円

教育、学習支援業

37万3,900円

情報通信業

37万3,500円

建設業

33万3,200円

不動産業、物品賃貸業

32万6,100円

鉱業、採石業、砂利採取業

32万3,300円

卸売業、 小売業

30万8,000円

複合サービス事業

29万6,700円

製造業

29万4,900円

医療、福祉

29万1,700円

運輸業、 郵便業

27万8,500円

生活関連サービス業、娯楽業

26万8,200円

サービス業(他に分類されないもの) 

26万5,500円

宿泊業、飲食サービス 業

25万7,600円

出典:厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査 結果の概況(産業別)

 

 

将来性がある

金融系エンジニアの特徴としては、将来性があることも挙げられます。

金融業界では「フィンテック」と呼ばれるITの活用が進められているためです。

 

効率化・自動化は金融業界において既に重要項目となっており、今後もこの傾向は続いていくと考えられます。

市場価値が高い金融系エンジニアになるためには、もちろんスキルを磨いていく必要があります。

 

しかし、向上心のあるエンジニアであれば、高い将来性が見込める業界だと言えるでしょう。

 

 

残業時間が長い

金融系エンジニアとしてのキャリアを考えるのであれば、残業時間が長い傾向があることには留意しなくてはなりません。

万が一担当しているシステムにトラブルが発生すれば、夜間であっても原因究明と復旧を求められることはあります。

 

また、納期までに余裕がない状況が続けば、その分残業が増えてしまうことはあり得ます。

一般的なエンジニアにも共通して言えることではありますが、時期や情況によって残業が発生することは考えられるでしょう。

 

 

ミスが許されない

金融系エンジニアの特徴として、ミスが許されない仕事であることも挙げられます。

金融の仕事は社会インフラであり、大きな金銭が関係するシステムを取り扱うことが多いためです。

 

たとえば、銀行や証券会社の大規模システムに障害が発生すると、国内外を問わず甚大な規模のトラブルに発生することも考えられます。

「今動いてくれないと困る、生活に関わる」というシステムも少なくないため、ミスが許されずプレッシャーを感じることもあるかもしれません。

 

 

 

 

4.金融系のシステムエンジニアの年収


金融エンジニア関連画像
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金融系システムエンジニアの年収は、一般的に1,000~1,500万円程度が平均だとされています。

以下の理由から、システムエンジニアの中でも高収入の仕事です。

 

<金融系システムエンジニアの年収が高い理由>
金融業界の平均年収が高い
金融業界は信頼性が重要であり、ミスが許されない繊細な仕事である
金融システムは24時間必要であり深夜でも対応する必要がある

 

ただし、年収は勤務先企業によっても大きく変わるため、事前にしっかりと確認することが重要でしょう。

 

 

 

 

5.金融系×IT(フィンテック)にて注目されている領域


金融エンジニア関連画像
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この章では、金融系のIT活用である「フィンテック」の分野にて注目されている領域についてお伝えします。

フィンテック(Fintech)とは「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語であり、金融業務におけるITの活用を指す言葉です。

 

フィンテックは現在進行形で高い注目を浴びている分野であり、重要かつ将来性がある領域が多数存在します。

 

暗号資産(仮想通貨)

フィンテックの分野として既に多くの方が知っているものに、暗号資産(仮想通貨)が挙げられます。

暗号資産とは、電子データ上に存在する通貨のことです。

 

有名なビットコインをはじめとして、現在では非常に多くの種類が存在します。

暗号資産についてはさまざまな議論が現在でも続けられていますが、注目を集める重要なフィンテックであることには変わりありません。

 

また、国家や中央銀行が管理する電子通貨も、フィンテックの一例として挙げられるでしょう。

 

 

国際送金

フィンテックが活用される分野としては、国際送金も挙げられます。

従来の方法で国際送金を行うには、必要書類を作成して銀行で手続きをしなくてはなりませんでした。

 

しかしIT技術の活用により手続きから実際の送金までを全てインターネットでできるようになり、国際送金にかかる手間や時間が大幅に削減されています。

送金に関わる業務の効率化が一気に進む、重要なフィンテックの例でしょう。

 

 

キャッシュレス決済

一般の方にとって非常に身近な存在となったキャッシュレス決済も、フィンテックの一例です。

パソコンやスマートフォンを使うことで、現金を持ち歩かずに決済を進められます。

 

実際に普段財布を持ち歩かず、スマートフォンだけを持ち歩いて生活している方も珍しくありません。

キャッシュレス決済は、私たちの生活を大きく変えたフィンテックだと言えるでしょう。

 

 

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングとは、不特定多数の出資者から資金調達することやそのシステムのことを指します。

「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれており、スタートアップやベンチャーも利用しやすい資金調達の方法として注目を集めています。

 

ソーシャルレンディングが技術的に可能になったことにより、まだ信用が低い新興企業が事業資金を集めることが可能になりました。

 

 

PFM(個人財務管理)

PMFとは、「Personal Financial Management」、つまり個人資産の管理を示す言葉です。

個人が持つ複数の口座情報や資金情報を簡単に集約管理できるようになったことで、顧客の資産管理を行えるようになりました。

 

たとえばスマートフォンでレシートを撮影することで自動的に金額を記録し、口座情報と連動させることで資産管理に役立てられます。

 

 

保険

保険分野においても、「Insurance(保険)」と「Technology(技術)」を合わせた「インシュアテック」が注目を集めています。

インシュアテックとは、保険分野における金融商品の提案や顧客管理、経営戦略などにITを活用する動きのことです。

 

たとえば、これまで対面が中心だった保険加入手続きをオンライン上で行えたり、IoTデバイスを活用した新商品を販売したりといったことが例として挙げられます。

 

 

 

 

6.まとめ


金融系エンジニアとは、銀行や証券、保険などの金融業界を支えるエンジニアのことを指します。

金融業界のシステムには24時間稼働が必要なものや誤作動が許されないものも多数あり、それだけに、金融エンジニアにはプレッシャーがかかることもあるでしょう。

 

しかし、一方で近年フィンテックが注目を浴びるなど社会的意義の大きい仕事でもあり、エンジニアの中でも収入は高いと言えます。

エンジニアとしてのキャリアパスを描くにあたって、金融エンジニアも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

 

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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。

執筆者:フリーランススタート編集部

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