フィンテックエンジニアの仕事内容とは?必要スキル・将来性についても解説!

2023.06.10

フィンテックとは金融分野にIT技術を組み合わせた新しい金融サービスです。
フィンテック業界は現在急成長している業界の一つで、近年において注目度が高まっています。

エンジニアがフィンテック業界で活躍するにはさまざまなスキルが必要となります。
プログラミングスキルはもちろんのこと、ビッグデータやブロックチェーンといった技術にも対応できなければなりません。

本記事ではフィンテックの概要を押さえた上で、フィンテックエンジニアについて仕事内容や必要なスキル、将来性などについて解説していきます。

 

 

 

1.そもそもフィンテックとは


フィンテックエンジニア関連画像
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フィンテックという言葉は2000年代前半から世界各国で使われるようになり、日本においても馴染みのある言葉に少しずつなってきました。

とはいえ、この言葉の意味をしっかりと理解でしている人はそう多くはないのではないのではないでしょうか。

 

そこでここでは、フィンテックとは何か以下2つの観点から解説していきます。

 

フィンテックの定義
フィンテックの主な領域

 

 

フィンテックの定義

フィンテック(Fintech)とは「ファイナンス(Finance)」と「テクノロジー(Technology)」という語が組み合わされた造語です。

金融と情報技術を合体させたサービス、および金融商品を総称する言葉として使われています。

 

2000年代前半から世界各国において広まり始めたフィンテックですが、フィンテックの起源は1998年のアメリカで設立・事業化されたペイパル(PayPal)と言われています。

ペイパルはインターネット決済サービスを提供している企業で、1998年の時点ではオンライン決済は目新しいものでした。

 

そして、2000年代も後半になると、世界各国でスマートフォンが普及し始めます。スマートフォンの普及は多くの人にとってフィンテックが馴染みのあるものとなった要因の一つです。

フィンテックと相性がよいWebやアプリは多くの人たちの生活においてスマートフォンがよく使われるようになる中でニーズがより高まりました。

 

また、フィンテックはビットコインやクラウドファンディング、モバイル決済などにおいても導入されています。

財布を持たずに出かけ、スマートフォンが1つあればコンビニで買い物ができるのもフィンテック技術の恩恵なのです。

 

 

フィンテックの主な領域

フィンテックと一口でいっても、フィンテックにはさまざまな領域があります。

フィンテックが使われているサービスを以下の表にまとめましたので、どのような領域でフィンテックが利用されているのか確認してみてください。

 

キャッシュレス決済・スマートペイメント QRコードやバーコード、近距離無線通信を活用することで、現金がなくても支払いができる仕組み。
インターネットバンキング パソコン、およびスマートフォンからインターネットを介し、銀行口座の残高を確認したり、振り込みを行ったりできるサービス。
仮想通貨・暗号資産 インターネットを介することでモノやサービスの対価として使用できる。
また、専門の取引所を通すことで法定通貨との交換も可能。
ソーシャルレンディング インターネット上でお金を借りたい人と貸したい人をマッチングするサービス。
クラウドファンディング インターネット上でユーザーから目的達成のために資金調達を行う仕組み。
個人での活動にもグループでの活動にも利用することができる。
クラウド会計ソフト サービス利用料を支払うことでインターネット上で会計システムを利用できるサービス。
データはクラウド上で保管されるためインターネット環境があれば場所を問わずにアクセス可能。
また、提供元がソフトを更新した場合、利用者の利用画面にも自動で反映される。
インシュアテック 保険とテクノロジーを組み合わせた保険サービス、およびその取り組み。
保険会社の業務にAIやIOTなどを組み込むことで、新しいサービスの提供や業務の効率化を実現している。
個人家計簿・資産管理 銀行口座などの金融サービスと連携させ、個人の資産管理をWeb上やアプリ上で行うサービス。
ロボアドバイザー 株式投資などでAIによるポートフォリオのアドバイスや実際の運用の助言を行うサービス。
トランザクションレンディング クラウド会計サービスを導入している企業などでオンライン上の取引履歴から融資の可否について判断を行い、効率的に対応するサービス。

 

 

 

2.フィンテックエンジニアの仕事内容(通常のエンジニアとの違い)


フィンテックエンジニア関連画像
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フィンテックエンジニアは最新の技術を用いて、これまでになかった新しいサービスを社会に提供しています。

通常のエンジニアと共通する業務も行いますが、フィンテックエンジニアならではといえる業務もあります。

 

フィンテックエンジニアの仕事内容について以下4つの観点から解説していきます。

 

企画~開発・保守運用など通常のシステムエンジニアの工程と大きく変わらない
より強固なセキュリティ対策
ブロックチェーンなどの最新技術を活かした開発
UI・UX設計

 

企画~開発・保守運用など通常のシステムエンジニアの工程と大きく変わらない

フィンテックエンジニアも通常のシステムエンジニア同様に企画~開発・保守運用業務などを行います。

その上で、フィンテックエンジニア特有のスキルが必要になります。

 

フィンテックエンジニアとして働かれている方の中には通常のシステムエンジニアとしての経験を経て、フィンテックエンジニアとしての業務に携わることになった方も多いと見受けられます。

また、フィンテックエンジニアがよく使用するプログラム言語にはJavaやJavaScript、Pythonも含まれています。

 

これらは分野を問わずに多くのシステムエンジニアが利用している言語です。

 

 

より強固なセキュリティ対策

システム環境が発達し、多様化していく中で、セキュリティ攻撃も複雑化しています。

セキュリティ対策をしっかりと行っている企業の中にも、サイバー攻撃や情報漏えいなどの被害に遭う企業は珍しくありません。

 

フィンテックエンジニアは自社のセキュリティ対策をしっかりと実施し、被害に遭わないように対策を施す必要があります。

また、自社がセキュリティ攻撃を受けた場合には迅速に対応しなければなりません。

 

 

ブロックチェーンなどの最新技術を活かした開発

フィンテックが社会に普及しているのも最新技術の恩恵があるからです。

フィンテックエンジニアとして働くためには最新技術について学び、新しい技術を活かした開発を行えなければなりません。

 

特に、フィンテックエンジニアとして働くにあたってブロックチェーンに関する知識は重要です。

ブロックチェーンは仮想通貨の取引で安全性を保つ上での基盤となる技術です。

 

ブロックチェーンは仮想通貨などのデータの改ざんを防止する上で重要な技術としてよく知られていますが、将来的にはさまざまな分野でも応用されると考えられます。

ブロックチェーンに関する知識があるエンジニアはフィンテックエンジニアとしてはもちろん、エンジニアとしての活躍の幅が将来的にも広がるはずです。

 

 

UI・UX設計

フィンテックを導入したサービスがユーザーに指示されるか否かはUI・UXが重要なポイントになります。

ユーザーの立場になってUI・UX設計を行う必要があり、購入までの手順の分かりやすさや設定のしやすさ、使いやすさの他、デザイン性も重要なポイントとなります。

 

高性能なサービスや目新しいサービスであっても、ユーザーにとって使いにくいサービスであれば利用者数を増やすことはできないでしょう。

こうしたことからも、フィンテックエンジニアにはUX設計の経験やユーザーの目線に立って開発を行えるかも重視されます。

 

 

 

3.フィンテックエンジニアに必要なスキル


フィンテックエンジニア関連画像
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フィンテックエンジニアは最先端の技術に携わることができるため、人の役に立ちたい方や新しいものが好きな方はやりがいをもって働けるはずです。

フィンテックエンジニアとして働くためにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。

 

フィンテックエンジニアに必要なスキルとして以下5つが挙げられます。

 

プログラミングスキル(Python、Java、JavaScriptなど)
ビッグデータの解析スキル
ブロックチェーン技術
セキュリティに関する深い知識と経験
金融業界に関する深い業務理解

 

プログラミングスキル(Python、Java、JavaScriptなど)

フィンテックエンジニアの業務においてプログラミング技術は必須です。

全てのプログラミング言語をマスターする必要はもちろんありませんが、フィンテックに関わる業務でよく使われる言語は取得しておきたいところです。

 

フィンテックを導入したサービスの開発でよく使われるプログラミング言語として以下が挙げられます。

 

 

Pythonは機械学習やデータ解析などのタスクに使われることの多い言語です。

また、JavaとJavaScriptはさまざまな開発において使われている言語ですが、Javaは金融システムの開発においても特に使われています。

 

 

ビッグデータの解析スキル

ビッグデータには膨大な情報の収集、および分析を行う技術という意味合いもあります。

ビッグデータはさまざまな分野で利用されていますが、金融業界においても例外ではありません。

 

口座情報やクレジットカード取引履歴、経済指数、株価の推移は一例にすぎないでしょう。

フィンテックエンジニアとして働くためにはビッグデータを解析するスキルが必要です。

 

ビッグデータの解析は将来的に起こりうる問題について予測する際にも効果があります。

 

 

ブロックチェーン技術

ブロックチェーンとは中央集権型の管理ではなく、世界中のコンピューターにデータを分散させ、改ざんや破壊などを回避できるよう作られたネットワーク上のシステムです。

銀行に預けたお金の取引の記録は銀行の中央サーバーで管理されるのが一般的ですが、ブロックチェーンはネットワーク上に取引情報を複数に分けて保存します。

 

フィンテックエンジニアにはブロックチェーンの知識は必須です。

ブロックチェーン自体の開発を行わなくても、仕組みや成り立ちについて知っておく必要があります。

 

あわせて、ブロックチェーン技術における暗号についても学んでおくことをおすすめします。

公開鍵暗号やハッシュ関数はフィンテックエンジニアとして働く上で基本的な知識といえます。

 

 

セキュリティに関する深い知識と経験

フィンテックエンジニアにはセキュリティに関する深い知識と経験も求められます。

フィンテックサービスの多くはIDやパスワードでログイン可能です。

 

これらの情報が漏洩してしまうと、なりすましの被害に遭うリスクが高まるので注意が必要です。

なりすましによる高額請求などの被害を受けた方も珍しくないようです。

 

また、フィンテックにはサイバー攻撃によるリスクもあるため注意が必要です。

セキュリティ対策をしっかりと施すと同時に、サイバー攻撃に遭った際には適切な対応をすばやく行わなければなりません。 

 

 

金融業界に関する深い業務理解

フィンテックは金融とITを組み合わせた分野です。

フィンテックエンジニアとして業務に携わるにはITの知識だけでなく、金融業界についての知識が必要になります。

 

金融に関する具体的な知識としては入出金や融資、投資、為替に関する事柄が挙げられます。

その他にも、金融業界ではコンプライアンスの知識も不可欠とされているため、法律における金融分野についても学んでおくとよいでしょう。

 

 

 

 

4.フィンテックエンジニアの将来性


フィンテックエンジニア関連画像
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国内におけるフィンテックは欧米と比較するとサービスの発展が遅れていると見受けられるでしょう。

しかし日本でもフィンテックに高い関心が向けられており、将来的にはさらに伸びていく分野であると考えられます

 

企業はサービスにフィンテックを導入することで消費者に対して、便利なサービスや低価格で質の高いサービスを提供することができます。

インターネットバンキングやキャッシュレス決済、クラウド会計ソフトなどが多くの人たちから利用されていますが、これらのサービスによって利便性が高まったと感じている人は多くいるはずです。

 

また最近では、ベンチャー企業や起業する個人の増加などによって資金調達を行う人が増えています。

資金調達とフィンテックは親和性が高いため、資金調達の増加も要因となってフィンテックのニーズもが高まっていきます。

 

消費者のニーズに応えるためにもフィンテックに強いエンジニアを募集する企業も増えてきています。

 

 

 

5.まとめ


フィンテックが社会で普及することにより、消費者は店舗やATMにとらわれない自由な金融サービスを受けやすくなります。

例えば、最近では通帳の記載事項をATMに行かず、スマートフォンで確認している人も多くいます。

 

また、融資を受ける際も窓口に行く必要がなく、スマートフォンで申し込みを行い、審査をAIが自動で行うといったサービスも増えてきています。

私たちは暮らしの中で無意識のうちにフィンテックの恩恵を受けることが年々増えていますが、それに伴ってフィンテックエンジニアのニーズも増加傾向にあります。

 

フィンテックエンジニアには既存のフィンテックが導入された事業を支えることに加え、新たなサービスの開発についても求められます。

フィンテックエンジニアとして働くにはさまざまな知識やスキルが必要になりますが、エンジニアとして好待遇で採用されることも期待できるでしょう。

 

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