公開日:2020.12.11
更新日:2025.03.24
収入面や生活面・将来のことなど、さまざまな悩みを持ちながら、サラリーマンとして仕事をしている方に必見です。
なかには脱サラをして、フリーランス(個人事業主)として仕事をしたいという方もいることでしょう。
しかし、実際に何をどのようにすればよいか分からないサラリーマンも少なくありません。
本記事では、フリーランス(個人事業主)として脱サラをする方法をテーマに解説しています。
脱サラする前にすべきことから、フリーランス(個人事業主)としてスタートするための手順までの一連の流れも紹介しています。
ぜひ、最後までご一読ください。
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<目次>
1.脱サラとは?
2.フリーランス(個人事業主)として脱サラする前に行うこと
クレジットカードを複数枚作成しよう
賃貸契約をしよう
ある程度の貯金を蓄えよう
3.フリーランス(個人事業主)として脱サラしたら行うこと
健康保険の切替
年金の切替
税務署へ書類の提出
・個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)
・所得税の青色申告承認申請書
会計ソフトの登録
4.フリーランスに脱サラした場合の年収はどうなる?
5.フリーランス(個人事業主)として仕事(案件)獲得方法
フリーランススタートに登録
クラウドソーシングサービスに登録
ブログやSNSで発信
6.まとめ
サラリーマンとは、組織・企業から労働の代わりにサラリー(給与、俸給)を得る仕事をしている人のことを指します。
ただし、給与を得ていても、役員や医師・弁護士といった専門職は該当しません。
一方で、脱サラとは、その組織や企業、雇用主から給料をもらう仕事ではなく、自立した働き方を選ぶことです。
サラリーマンを辞めるだけでは脱サラではありませんので、勘違いしないよう注意しましょう。
脱サラ後の働き方の選択肢の1つに、フリーランス(個人事業主)があります。
そもそもフリーランス(個人事業主)とは、特定の企業や団体・組織に所属せずに、仕事に応じて自由に契約する働き方や働く人のことです。
冒頭でも説明したとおり、サラリーマンの悩みから、脱サラしてフリーランス(個人事業主)を目指す方も少なくありません。
ちなみに、国税庁の「令和元年分民間給与実態統計調査結果について」によりますと、全体の平均給与が503万円でした。
所属している企業・組織を辞めることは、それほど難しくはありません。
しかし、脱サラして、すぐにフリーランス(個人事業主)として活躍したいのなら、脱サラ前にやるべきことがあります。
それでは、以下にて詳しくみていきましょう。
脱サラしてフリーランス(個人事業主)となった直後は、なかなか収入が安定しません。
脱サラ前と比べて、クレジットカードの審査が通りにくいです。
実際、脱サラ直後から一定の収益があったにも関わらず、審査に落ちてしまったという事例や口コミも少なくありません。
クレジットカードの審査が通りにくくなってしまう理由は、フリーランスの社会的信用が、サラリーマンよりも劣るからです。
そのため、社会的信用があるサラリーマンのうちにクレジットカードを作っておく、それも複数枚(最低でも2枚程度)作っておくことをおすすめです。
ただし、年会費がかかるクレジットカードだと作っただけ維持費がかかり、審査が通りにくかったり審査に時間がかかったりします。
なるべく、年会費が無料で特典が付いているクレジットカードを選びましょう。
フリーランス(個人事業主)としてクレジットカードを作成する際は、クレジットカードをプライベート(個人)用とビジネス(事業)用を分けることをおすすめします。
その理由やおすすめのクレジットカードを下記記事で紹介しています↓
サラリーマンからフリーランス(個人事業主)になると、賃貸契約も結びにくくなります。
理由はクレジットカードの審査に通りにくくなるワケと同じで、フリーランス(個人事業主)の社会的信用がサラリーマンより劣るからです。
安定した収入があったサラリーマン時代であれば契約してもらえた賃貸契約も、収入が不安定なフリーランス(個人事業主)になったら契約してもらえないことも多いでしょう。
また、賃貸契約をするためには、収入を証明するための課税証明書や所得税の納税証明書などの書類が必要になるため、サラリーマンのときより手続きが面倒です。
そのため、脱サラ後に引っ越しを考えていたり、起業のために賃貸契約を締結する必要があるのなら、脱サラ前に済ませておきましょう。
フリーランス(個人事業主)として賃貸契約時に準備することがあるのですが、その詳細などは下記記事で紹介しています↓
サラリーマン時代には毎月固定給が入ってきていましたが、フリーランス(個人事業主)になると収入面で安定しません。
脱サラ直後から仕事(案件)獲得できていれば、すぐに生活費など確保することはできるでしょう。
しかし、脱サラ後の利益供給の目途が立たないことがフリーランス(個人事業主)の特徴でもあります。
フリーランスとなった直後から、生活費が確保できるだけの仕事(案件)獲得ができるとは限りませんので、固定給があるサラリーマンのうちにある程度の貯金を蓄えておけば安心です。
もし収入面に不安がある場合、フリーランス(個人事業主)になる前のサラリーマン時代から副業を行ってみることも良いでしょう。
下記記事より、副業フリーランスメリットやデメリットなどをご一読いただけます↓
フリーランス(個人事業主)へと脱サラした際は、やっておかなければならないことがあります。
それでは、詳しくみていきましょう。
サラリーマン時代には、勤め先で加入していた健康保険組合の社会保険に加入していた方もいることでしょう。
脱サラしてフリーランス(個人事業主)となったら、健康保険の切替手続きをしなければなりません。
基本的には国民健康保険への切替となりますが、一定の条件を満たしていれば、これまで所属していた組織・企業が加入していた健康保険組合の任意継続も可能です。
全国健康保険協会において、以下の2つの条件を満たしていれば、加入していた健康保険組合の2年間の任意継続ができます。
退職日(資格喪失日の前日)までに継続して2ヶ月以上の被保険者期間があること
資格喪失日から20日以内に「任意継続被保険者資格取得申出書」を提出すること
任意継続を選択すると、国民健康保険への切替はできません。
また、任意継続の場合、家族の扶養に入ることができなくなる可能性もあるため、よく考えて選択しましょう。
フリーランス(個人事業主)として健康保険についてより詳しく理解したい方は下記記事をご一読ください↓
フリーランス(個人事業主)へと脱サラした場合には、年金の切替手続きもすぐにしておきましょう。
サラリーマン時代は厚生年金でしたが、フリーランス(個人事業主)の場合は国民年金の被保険者となります。
年金は自動で切り替わることはありません。
また、退職した企業・組織が変更手続きはしてくれるわけでもありません。
そのため、脱サラ後は、自分で手続きをする必要があります。
日本年金機構によりますと、年金の変更手続きは退職日から14日以内に行う必要があります。
切替の際には年金手帳、身分証明書、印鑑のほかに退職日が証明できる書類が必要となります。
退職日を証明できる書類には、離職票・健康保険喪失証明書・退職証明書などがあるので、これらの書類を退職した企業から発行してもらってください。
切替手続きができる場所は、自分が住んでいる市区町村役場の国民年金窓口です。
必要な書類を持って、窓口で厚生年金から国民年金へ切り替えたい旨を伝えれば手続きが可能です。
フリーランス(個人事業主)として年金について詳しく理解したい方は下記記事をご一読ください↓
脱サラしてフリーランス(個人事業主)となったら、税務署にもいくつか書類を提出しなければなりません。
例えば、個人で事業を始める場合は、税務署へ開業届を提出する必要があります。
確定申告で青色申告をする場合は、所得税の青色申告承認申請書を提出しておかなければなりません。
必要な提出書類は、お近くの税務署窓口でもらうことができます。
また、国税庁の公式ホームページでダウンロードして印刷することもできます。
開業届は個人事業の開業・廃業等届出書とも呼ばれている書類で、所得が発生する事業を新たにスタートさせることを税務署に通知する目的で提出します。
提出期限は開業後1ヶ月以内で、納税地を所轄する税務署へ届けますが、提出期限を過ぎても罰則はありません。
ただし、開業届は事業を開始した証明となるため、税務署に提出しておくことで信頼性に繋がります。
例えば、フリーランス(個人事業主)になると通りにくいクレジットカードの審査や屋号での銀行口座の開設も有利になります。
また、青色申告を選択するには開業届の提出は必須条件ですので、脱サラをしてフリーランス(個人事業主)となったら、すぐに提出しておきましょう。
フリーランス(個人事業主)として開業届について詳しく理解したい方は下記記事をご一読ください↓
所得税の青色申告承認申請書は、所得税の優遇がある青色申告で確定申告をするために承認を受けるための書類です。
所得税の青色申告承認申請書の提出期限は、事業開始日から2ヶ月以内ですが、申告年の1月1日から3月15日の期間にも提出が可能です。
もし、これらの期限に提出しなかった場合は、青色申告できるのが翌年からになってしまうため注意しましょう。
提出は所轄の税務署に持参するか郵送での提出もできます。
フリーランス(個人事業主)として青色申告と白色申告、どちらの方が自分に適しているのか、知りたい方は下記記事をご一読ください↓
サラリーマン時代とは違い、脱サラしてフリーランス(個人事業主)になったら確定申告や決算は自分で行わなければなりません。
税理士に依頼することも可能ですが、高額な費用がかかってしまいます。
そこで、会計ソフトの登録がおすすめです。会計ソフトとは、収支などの会社のお金の動きを全て管理し、それを集計して決算書作りまで行えるシステムのことです。
会計ソフトを使えば、売掛や買掛・入金・出金・振替といったお金の動きを自動的に勘定科目を選んで仕訳して集計されるため、仕訳帳・総勘定元帳などへ転記する必要もありません。
また、計算間違いや記入ミスといった人的ミスが拡大に減るため、フリーランス(個人事業主)において負担の大きい業務の1つである会計業務を大幅に減らすことができます。
ちなみに、高額な会計ソフトを購入しなくても、登録して月額料金を支払うことで初期費用がほとんど発生せずに、必要最低限の出費で使えるクラウド型の会計ソフトも存在します。
フリーランス(個人事業主)としておすすめの会計ソフトを知りたい方は下記記事をご一読ください↓
フリーランス(個人事業主)に脱サラする場合に気になるのが年収でしょう。
ランサーズの「フリーランス実態調査(2020年度)」においてフリーランス(個人事業主)で働く場合の平均年収は、自由業系で182万円、自営業系オーナーで358万円、全体での平均年収は180万円でした。
全体の平均は副業系すきまワーカーや複業系パラレルワーカーなども含まれています。
ただし、フリーランス(個人事業主)になれば利益がそのまま自分の収入に反映されるため、利益を出せばそれだけ年収が増えます。
しかし、年収が不安定なのもフリーランス(個人事業主)といえるでしょう。
働き方や状況によっては、サラリーマン時代よりも年収が増える可能性がありますが、逆に脱サラしてフリーランス(個人事業主)になったことで年収が減る可能性もあります。
フリーランスエンジニアの年収(職種別)について詳しく知りたい方は下記記事をご一読ください↓
サラリーマンと違い、フリーランス(個人事業主)となったら、自分で仕事(案件)を獲得していかなければなりません。
ここでは、仕事(案件)獲得方法としておすすめの方法を紹介します。
各エージェント会社が保有・公開しているフリーランス(個人事業主)向け求人・案件が一括検索できるサービスといえば「フリーランススタート」です。
フリーランススタートは、2018年からサービスを開始した案件一括検索エンジンサイト。
24万件を超える求人・案件の中から、希望する報酬や内容の案件を探すことができます。
登録も簡単であり、登録と同時に職務経歴やスキルなどを簡単に入力やアップロード出来ます。
一度登録しておけば、Webサイトが保有する全求人・案件の中から自身にマッチした求人・案件を見つけることができます。
クラウドソーシングサービスとは、依頼者(クライアント)と、仕事をしたい人を繋いでくれるサービスです。
クラウドソーシングサービスには、総合型クラウドソーシングサービスとジャンル特化型クラウドソーシングサービスの2種類があります。
総合型クラウドソーシングサービスは、さまざまな案件や幅広いジャンルの仕事のなかから、自分に合った案件を探すことができるため、大きなメリットに繋がるでしょう。
取り扱っている仕事(案件)は、プロ向けから初心者向けまでの内容があり幅広いです。
ジャンル特化型クラウドソーシングサービスは、特定の分野に特化した仕事(案件)を取り扱っているサービスです。
専門特化した案件のみを扱っているため、高いスキルがないと受注できない案件も多いです。
しかし、総合型クラウドソーシングサービスよりもジャンル特化型クラウドソーシングサービスの方が希望する報酬の案件を見つけることができます。
代表的なサービスは、Bizseek(ビズシーク)やCraudia(クラウディア)です。
フリーランス(個人事業主)は仕事(案件)の獲得方法も自由です。
ブログやWebサイトを使って仕事(案件)を獲得している方もいますが、なかにはSNSで仕事を獲得している方もいます。
仕事(案件)獲得のためだけであれば、企業のホームページほどこだわった内容にする必要はありません。
無料で使えて簡単にブログやWebサイトが作成できるサービスやアプリがあるため、ぜひ活用してください。
SNSを仕事(案件)獲得に活用する場合は、プライベートで使っていたアカウントをそのまま利用してもよいですが、なるべくプライベートと仕事の区別をつけることをおすすめします。
特にブログやSNSで仕事(案件)を獲得をする方はポートフォリオや職務経歴書をしっかりと作成することをおすすめします。
脱サラしてフリーランス(個人事業主)になるためには、その前後にやるべきことが数多くあります。
詳細については、本記事で解説してきましたが、正しい方法で手続きを進めなければ、フリーランス(個人事業主)としてスタートしても躓く可能性があります。
ぜひ、本記事で紹介したことを参考にして、フリーランス(個人事業主)を目指してください。
フリーランスエンジニア専門の求人・案件一括検索サイト「フリーランススタート」に少しでも興味がある方は是非ご登録ください。
なお、フリーランススタートはiOSアプリ版やAndroid版をリリースしています。
通勤しているエンジニア・デザイナーでちょっとしたスキマ時間で手軽にフリーランス求人・案件を検索したい、開発言語の単価が知りたい、フリーランスを将来的に検討している方などは是非インストールしてみてください。
フリーランススタートのアプリを有効活用して、フリーランスとして第一線で活躍しましょう!
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本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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