公開日:2021.10.13
更新日:2025.03.24
プログラミング言語として長い歴史を持つPerlについて、概要・由来・特徴、他のプログラミング言語(PHP・Ruby・Python)との違い、代表的なフレームワークについて解説していきます。
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<目次>
1.Perlとは
2.Perlの由来
3.Perlの特徴
可読性が高く保守性が高い
コンパイルが不要で処理が早いインタプリンタ言語
テキスト処理に優れている
4.他のプログラミング言語との違い
PHPとの違い
Rubyとの違い
Pythonとの違い
5.Perlの代表的なフレームワーク
Mojolicios
Catalyst
Dancer
6.まとめ
Perl(パール)は1987年にアメリカ人「ラリー・ウォール」によって開発されたプログラミング言語です。
MacOSはもちろんUNIXやWindowsなどの環境下で動作し、誰でも利用できます。
現在はPerlの他にもWeb開発に使われるメジャーな言語が増えているため、最近では利用される機会が減りつつあります。
しかし2021年現在、開発されてから30年以上経過しており、幅広い層に認知されており、プログラミングに携わっている人の中にPerlを知らない人はいないでしょう。
また今でも、使いやすいという定評があります。
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新約聖書のマタイによる福音書13章46節の「高価な真珠」にちなんで真珠を意味する「Pearl」と名付けられましたが、同名のプログラミング言語が既に存在したため「Perl」に変更されました。
開発者の妻「グロリア」にちなんで名前を付けることも考えられましたが、家族の会話で紛らわしいため、却下となっています。
なおPerlはPearlの綴りを変更したもので、もともと意味はありませんが、後からいくつか意味が考えられました。
開発者によるとPerlは「practical extraction and report language(実用的なデータ取得レポート作成言語)」という意味と同時に「pathologically ecletic rubbish lister(病的折衷主義のガラクタ出力装置)」という意味を持ちます。
Perlは3つの代表的な特徴があります。
■Perlの特徴
・可読性が高く保守性が高い
・コンパイルが不要で処理が早いインタプリタ言語
・テキスト処理に優れている
Perlの1つ目の特徴は可読性が高く、保守性が高いことです。
記述がとても読みやすく、分かりやすいため、コードの作成後に自分で見直す際に記述ミスなどの確認を比較的簡単に行えます。
可読性が高いため、多くの人と共同でコードを記述する場合にも、可読性の高さは重要です。
またPerlは後方互換性が高いプログラミング言語であり、バージョンがアップデートされても、古いバージョンのコードを扱えます。
後方互換性が低いとバージョンアップの際に、プログラムを修正しなければなりません。
なおPerl4の時代は保守性が悪いとされていました。
そのため現在でもPerlは保守性が悪いというイメージを持つ人もいますが、実際にはPerlの保守性は改善され、高くなっています。
Perlの2つ目の特徴は、コンパイルが不要で処理が早いインタプリタ言語であることです。
インタプリタ言語は人間がプログラミング言語で記述したソースコードをコンピューターが実行できるオブジェクトコードへ逐次翻訳し、プログラムを実行するプログラミングを指します。
インタプリタ言語は実行確認が簡単で、開発をスムーズに進めることが可能です。
特に開発規模が小さい場合には、効率よく開発できます。
またPerlはCPANモジュールが豊富という特徴を持ちます。
Perl本体でできないことがあった場合にも、CPANにあるモジュールを調べれば、ほとんどの場合に解決可能です。
モジュールが豊富なのも、効率よい開発の助けとなるでしょう。
Perlの3つ目の特徴は、テキスト処理に優れていることです。
Perlは文字列と数値を自動的に変換し、型を意識せずにコードを入力可能なため、スクリプト言語でテキスト処理を高速で行えます。
テキスト処理を一般的に行う環境であれば、Rubyの2倍以上の速度でテキスト処理が行えるとされています。
また文字列と数値を自動的に変換し、型を意識せずにコードを入力できるというPerlの特徴は初心者にとって、Perlが使いやすいプログラミング言語だとされている理由の1つです。
ここからは他のプログラミング言語との違いを解説していきます。
PHPは個人の履歴書を公開するための簡易ツールとして1995年に「ラスマス・ラードフ」に開発され、現在はWebアプリケーションの開発に特化した言語として進化しました。
プログラミング初心者にも理解しやすい言語であり、世の中のホームページの7割はPHPで作成されているという調査結果もあります。
PHPと比較すると、Perlは難易度が少し高いです。
なおPHPはPerlよりも高速であるとされることがありますが、PHPとPerlというプログラミング言語の処理速度に大きな差はありません。
Rubyは「まつもとひろゆき」が開発した、プログラミングする楽しさをコンセプトとするプログラミング言語です。
RubyとPerlの違いの1つは学習難易度にあります。
既に説明したようにPerlは初心者でも比較的簡単に習得可能です。
しかしRubyは初心者から習得するのは難しいといわれています。
しかしRubyは純粋なオブジェクト指向言語と呼ばれ、データ型全てがオブジェクトになる一方で、Perlは後付けのオブジェクト指向であるため、オブジェクト指向ではRubyの方が優秀です。
Pythonは1991年に「グイド・ヴァンロッサム」によって開発されたプログラミング言語です。
人工知能やIoTなどの成長著しい分野の開発に使用されており、最近注目のプログラミング言語となっています。
Pythonの最大の特徴は文法が簡単で読みやすいことです。
Perlも可読性が高いですが、Pythonは覚える必要がある構文は他のプログラミング言語よりも少なく、初心者に優しいとされています。
Perlの3つの代表的なフレームワークを解説していきます。
■Perlの代表的なフレームワーク
・Mojolicios
・Catalyst
・Dancer
Mojoliciosは以下の特徴を持つフレームワークです。
・Webサイトで素早く簡単に作成できる
・Webサイト作成に必要な機能が揃っている
・大規模なWebアプリケーション開発に対応
またMojoliciousでは、以下のようなWebサイト作成に必要な機能が提供されています。
・テンプレート機能
・パラメーター
・セッション
Mojoliciousではテンプレート機能を使えば、素早くHTMLを書くことが可能です。
「Catalyst(触媒)」という名前を冠するフレームワークです。
CPANに登録されたモジュールと連携することを前提に設計されています。
その他のWebアプリケーションフレームワークと同様にMVC(Model-View-Conntroller)パターンを利用しており、役割に応じて実装するコンポーネントを分離することで、効率的な開発やメンテナンスを可能にします。
DancerはRubyのSinatraプロジェクトの移植としてはじまったフレームワークです。
シンプルで直感的な記述や、プラグインやモジュール設計によるスケーラビリティが可能です。
また少ないCPANモジュールに依存しているため、簡単にインストールできます。
この記事ではPerlについて解説してきました。
Perlは古い歴史を持つプログラミング言語で知名度が高い一方で、古いプログラミング言語というイメージを持たれることがあります。
しかし可読性や処理の早さなど、Perlにも長所があります。
学習して損するといったことはないでしょう。
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