公開日:2022.10.26
更新日:2025.03.24
「モノのインターネット」と日本語で訳されるIoTは、現代社会で注目されているIT技術の一つです。
モノにインターネットを搭載することで、私たちの生活の利便性が高まります。
IoTが搭載された製品の中にはスマート家電や見守り機能が搭載された電化製品などが含まれます。
私たちはこれらを利用することで家事などの負担が軽減される他、安心して暮らせるようになります。
そこで本記事では、IoT開発に必要なプログラミング言語について解説します。あわせて、IoT開発に必要な要素やIoTの需要、IoTエンジニアになるための必要なスキルなども見ていきましょう。
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<目次>
1.IoT開発に必要なプログラミング言語
C言語
C++
Python
Java
アセンブリ言語
R言語
2.IoT開発に必要になる要素
センサー
ビーコン
IoTゲートウェイ
ネットワーク
データ分析
3.IoTの需要
4.IoTエンジニアになるための必要スキル・知識
リアルタイムOSの知識
電子回路・マイクロプロセッサの知識
プログラミングスキルの習得
マイコンボード、シングルボードコンピュータの操作スキルの習得
5.まとめ
IoT開発に必要なプログラミング言語は下記の6つです。
・C言語
・C++
・Python
・Java
・アセンブリ言語
・R言語
それぞれ詳しく見ていきましょう。
C言語は1972年にアメリカで誕生したプログラミング言語です。
C言語の取得難易度は易しいとはいえないものの、プログラミング言語学習の手始めにこの言語を選ばれる方も多い傾向に。
C言語を学んでいると、プログラムの基礎やOSの仕組みについても理解できるようになります。そのため、プログラムの全体像を掴みたい方にもおすすめです。
C言語にはハードウェアに近い次元で動き、かつ自由度が高いという特徴があります。IoTにおいてもこの特徴が活かされています。
C++はC言語にオブジェクト指向の要素を取り入れ、機能の拡張を行った言語です。
C言語と同じように、アプリケーションの開発、およびシステムの構築において主に用いられています。
ただし、デバッグや改修をC言語よりも容易に行える他、保守性の高さも特徴です。
IoTの分野ではセンサーを搭載し、各種コントロールやモニタリングの実現を目指します。
Pythonはデータサイエンスに用いるプログラミング言語の中でも人気の言語といえます。
C言語やJavaと比較しても制約があまりなく、かつ記述量が少ない点が特徴です。
また、PythonはIoT開発においてもよく利用されています。
例えば、IoTデバイス搭載のセンサーから取得したデータの可視化に用いられています。
Pythonは書式や文法がシンプルなので初心者の方も取得しやすいです。
IoTの他にも人工知能やWebアプリケーションなどに使用されているため、この言語を身に付けておくと活躍の幅が広がるでしょう。
JavaはIoTデバイスだけでなく、IoTを扱うシステム全体で用いられている言語です。
JavaにはOSやプラットフォームに依存しない高い汎用性があり、さまざまなOSが混在する環境でも移植を容易に行えるという強みがあります。
このように応用が利くプログラミング言語であるため、IoTシステムのオペレーションシステムやインフラシステム、インターフェース開発などで利用されています。
大規模なIoT開発であれば、Javaがシステムのどこかに使われているとみなしてもあながち間違いではありません。
アセンブリ言語はプログラミング言語の中でも古くから使われています。
また、この言語は「低級言語の王者」と称されており、ハードウェアを制御する優れた力が特徴です。
アセンブリ言語を学ぶことで、他の言語を使用する際に出すべき命令のヒントを得ることもできます。
IoT開発においてアセンブリ言語は他のプログラム言語と比較して用いられる機会はあまりありません。
しかし、システム解析業務を始めさまざまなシーンで用いられているため、この言語を学ぶことでコンピュータについての理解度が高まるはずです。
R言語とは統計やデータ解析に特化したプログラミング言語です。
IoTとの相性が良く、機械学習でもよく用いられています。
IoTエンジニアの方が業務でよく用いる言語であるものの、他の分野ではマイナーな言語であるため留意点もあります。
例えば、情報収集が難しく、学習が進まないこともあるあるかもしれません。
エンジニアとして幅広く活躍したい方は、Pythonなど汎用性の高い言語から学習してみることをおすすめします。
IoT開発に必要な要素は下記の5つです。
・センサー
・ビーコン
・IoTゲートウェイ
・ネットワーク
・データ分析
それぞれ詳しく見ていきましょう。
モノをセンサーに取り付けを行うことはデータの収集や本体の動作にも関わってきます。
また、IoTの技術においてセンサーはデータを収集する上での基本ともいえます。
ものにセンサーを搭載させ、そこからデータを収集するには、エンジニアとして組み込み系のスキルが不可欠です。
ビーコンとは自動車などの移動体やスマホ、タブレットなどに機器を搭載することで、無線局などで発せられる電波や赤外線で位置情報を取得できるシステムです。
例えば、ビーコンは位置情報の把握に利用されており、Bluetoothがオンになっている端末の位置情報の把握も正確に行えます。
その他にも、建物の中の位置や動きについても詳細な把握が可能です。
店舗に訪れた客の動きから商品を購入するのか、それとも何も購入せずに退店するのかなどの行動を分析できます。
この結果を元に、客にとって商品を探しやすいレイアウトにしたり、客が迷いやすいスペースには案内を表示したりといった改善策を施すことができます。
IoTゲートウェイとはIoTで端末とインターネットを介した遠隔のサーバがデータのやりとりを行う際、中継となるルータのような機能を備えた機器です。
IoTゲートウェイはセンサーや高解像度カメラ、変位計などの端末が検出したデータを中継点となる機器で処理し、サーバに送信します。
そのため、サーバや送信経路となるインターネットの負荷軽減に貢献します。
IoTゲートウェイがあるからこそ、センサーに余計な通信機能を持たせる必要がなく、センサーの小型化を実現できます。
モノとネットワークをつなげるために、IoTゲートウェイはもはや不可欠なものとみなせるでしょう。
IoTにおいてネットワークはデバイスが検知したデータを集約し、伝達する役割を担っています。
このときに活用されるネットワークは下記の2つです。
・有料で活用される広範囲によぶネットワーク(例:携帯電話)
・狭い範囲においてフリーで利用できるネットワーク(例:無線LAN、Bluetooth)
ネットワークにつながっていない場合、IoTとしての役割を果たすことはできません。
そこでエンジニアにはデバイスをネットワークに接続し、IoTとしての役割を果たす技術導入が求められます。
IoTにおいてデバイスで集約されたデータの分析は、課題発見や新事業の開発においても重要なことです。
近年、多くの企業が情報の管理や分析をAIや機械学習で行っています。
AIや機械学習に情報の管理や分析を任せることで、人の負担が減り、かつ精度の高い分析結果を出すことができます。
データを素早く分析して明らかになった課題は迅速に改善を行い、次の施策につなげていかなければなりません。
近年、ITの分野においてIoTは特に注目を集めているといえるでしょう。
IoTは家電や自動車といった製品の他、工場やオフィスでも業務改善を目的に導入されています。
IoTが導入された製品が増えることで、私たちの生活が便利になるだけでなく、暮らしや業務におけるさまざまな負担が軽減されます。
IDC Japanが公表した「国内IoT市場 産業分野別予測、2021年~2025年」によると、国内のIoT市場は2025年に10兆円を超える予定です。
将来的に、これまで以上にIoTが搭載された製品が市場に流通すると考えられています。
また、近年においてIoTが急速に成長する要因として、ビッグデータや5Gは切り離すことはできません。
IoTデバイスによって得られた膨大なデータは、AIを活用することで人間よりも正確、かつスピーディーに分析できます。
また、IoTの役割を活かすためにはデバイスが得た情報を送受信する通信機能が不可欠です。
5Gが普及することにより超高速で大容量のデータを通信できるようになるため、IoTはさらに多様な場で利用されるようになりました。
IoTエンジニアになるための必要スキル・知識は下記の4つです。
・リアルタイムOSの知識
・電子回路・マイクロプロセッサの知識
・プログラミングスキルの習得
・マイコンボード、シングルボードコンピュータの操作スキルの習得
それぞれ詳しく見ていきましょう。
リアルタイムOSは組み込みシステムにおいて定められた時間内に必要な処理を完了する必要がある製品に用いられています。
その例として、ロボットや自動車が挙げられます。
労働者人口の不足が問題となり、働き方改革などが唱えられている昨今、多くの企業で産業用ロボットのニーズが高まっています。
産業用ロボットには緊急停止の部分にリアルタイムOSが搭載されているものが多いです。
さまざまなものが自動化される昨今、リアルタイムOSの知識を持つエンジニアの活躍の場はますます広がると考えられます。
マイクロプロセッサとは電子回路の配置が行われている電子デバイスの機能に必要なエネルギーを処理し、コマンドとプログラムの実行を適切に行う電子回路です。
電子回路・マイクロプロセッサの基礎知識はIoT開発においてデジタルデバイスに搭載される制御用基板の設計や開発、および制御用基板で動作を行うプログラムの開発・実装で用いられています。
前述のとおり、IoTエンジニアにはプログラミングスキルが不可欠です。
プログラミング言語を網羅的に取得する必要はありませんが、IoTエンジニアとして働くためには業務で用いる言語を事前に取得しておく必要があります。
IoT開発に携わるエンジニアを目指す方は、先にも述べたようにC言語、C++、Python、Java、アセンブリ言語、R言語がおすすめです。
IoTの開発では小さな基盤上にパソコンと同様のリソースを配置した、マイコンボードやシングルボードコンピュータが用いられます。
そのため、超小型で、なおかつ制限が多々あるデバイスを効率よく操作できるプログラミングスキルが不可欠です。
私たちは日常生活の中でさまざまなIoTにふれています。
例えば、家電や自動車、スマートフォンなど、暮らしの中で何気なく利用しているものにもIoTが搭載されていることが多いです。
また、IoTが搭載された製品は今後ますます普及すると考えられており、経済においても大きなインパクトを与えると見込まれています。
IoTエンジニアは現在において社会的ニーズの高い職業であるばかりでなく、将来的にも安定的に需要が見込めます。
本記事で解説したように、IoTエンジニアになるためにはプログラム言語の他、さまざまなスキルが必要です。
本記事で紹介したスキルを全て身に付ける必要はありませんが、多くのスキルを有しているIoTエンジニアは、ビジネスパーソンとしての活躍の場がそれだけ広がると考えられます。
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