公開日:2021.12.15
更新日:2025.03.24
ユーザーの目を惹くサービスを作りあげるために欠かせないのがグラフィックデザイナー。
デザイン関連の仕事でも花形に当たる仕事であり、未経験からグラフィックデザイナーの副業に挑戦してみたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
実際に副業でグラフィックデザイナーとして働いている方はたくさんいます。
ただ、正社員で働いた経験のない未経験者が副業でグラフィックデザイナーを始めるとなると、案件を獲得するのにコツが必要です。
そこで今回は、未経験から副業グラフィックデザイナーになる方法や、副業で稼ぐために必要なスキルについて解説します。
あなたの経験職種のフリーランス案件相場を確認しませんか?
<目次>
1.グラフィックデザイナーは副業禁止なの?
2.副業グラフィックデザイナーは稼げる?
フリーランスグラフィックデザイナーは稼げる?
3.グラフィックデザイナーが副業するメリット
副業メリット①:収入が増える
副業メリット②:人脈が広がる
副業メリット③:様々な経験ができる
4.グラフィックデザイナー未経験でも副業出来る?
5.副業グラフィックデザイナーになるには?
独学でデザインスキルを身につける
デザインスクールを受講する
6.副業グラフィックデザイナーに必要なスキル
Webデザインスキル
コミュニケーションスキル
7.副業グラフィックデザイナーの案件獲得方法
フリーランスエージェントや副業サイトを活用する
クラウドソーシングサービスを活用する
副業案件を直接受注する
デザインスクールを受講後、紹介してもらう
8.副業グラフィックデザイナーの注意点
確定申告をする可能性がある
本業と副業のバランスを取る
著作権などにも注意が必要
9.まとめ
グラフィックデザイナーの副業の可否は、正社員として働いている企業の規約によります。
現代では働き方改革が進み、副業を解禁している企業が増えています。
同業でなければグラフィックデザイナーとして副業しても問題ない可能性が高いでしょう。
ただ、必ずしもすべての企業が副業可能ではないので、必ず副業を始める場合は会社の規約を確認してください。
本業もデザイン系の仕事である場合は要注意です。
この場合、会社側が本来会社を通して行うべき仕事を勝手に個人で引き受けて、会社と折半すべき報酬をすべて個人で受け取っていると判断されてしまう可能性があります。
所属している会社の名前を使って活動する場合は、特にこのようなトラブルに繋がりやすいです。
デザイン系の業種はフリーランスで活躍している人もたくさんいるので、比較的副業に関するルールは緩めな会社が多いですが、必ず規約を確認した上で副業を始めましょう。
副業グラフィックデザイナーは、数万円〜10万円程度が相場であり、決して稼げるとは言えません。
副業の場合、本業との兼ね合い上どうしても単発での契約になってしまいがちです。
そのため、副業で稼いでいるグラフィックデザイナーは複数の案件を並行してこなしています。
グラフィックデザイナーの案件相場は、パンフレットやチラシのデザインだと1ページにつき1万円〜5万円、プロダクトデザインは3万円〜、WebデザインだとWebサイトの規模に応じて3万円〜となります。
そのため、例えば本業をしながら土日に副業グラフィックデザイナーとして活動する場合、10万円前後が限界でしょう。
フリーランスグラフィックデザイナーはフリーランスの中でも稼げる仕事です。
フリーランススタートに掲載されているフリーランスグラフィックデザイナーの平均単価は52.9万円、中央値単価は60万円、最高単価は200万円、最低単価は4万円でした(2022年10月時点)。
これらの数値からフリーランスグラフィックデザイナーの平均年収は634万円とわかります。
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査2021」によると、フリーランス全体の平均年収は354.8万円。
フリーランスグラフィックデザイナーの平均年収はその約2倍と考えると、フリーランスグラフィックデザイナーは稼げると言えます。
ただ、フリーランススタートに掲載されているフリーランスグラフィックデザイナーの案件を見てみると、フリーランスでも週5勤務が基本。
またある程度のPhotoshop、Illustratorなどデザインスキルやゲーム開発だとUnity、Web開発だとサーバーサイド開発のスキルも求められます。
加えてフリーランスグラフィックデザイナーの求人数は他クリエイティブ職と比較して少ないです。
それ故に倍率も高くなりやすい傾向にあります。
このようにデザイン以外のスキルが求められる、フリーランス案件は高倍率で実力のあるグラフィックデザイナーが集まるといった理由から、フリーランスグラフィックデザイナーの年収はフリーランス全体でも高くなっています。
グラフィックデザイナーが仕事を獲得するのは大変ですが、副業に取り組むメリットは大きいです。
それでは、グラフィックデザイナーが副業するメリットを紹介します。
副業をすれば、本業の収入に加えて副業分の収入も加わるので全体的に収入が増えます。
休日を副業に充てることでプライベートの時間が減ってしまいますが、その分収入が増えるので貯蓄を増やしたり、いつもより贅沢をしたりできるようになります。
「お金の余裕は心の余裕」と昔からよく言うものです。
経済的に余裕ができることにより心にも余裕ができ、仕事もプライベートもより充実させられるようになるでしょう。
副業に取り組むことで、本業では関わることのない人達との交流も生まれるでしょう。
デザイナーをはじめとするクリエイティブ系の職種は人脈が大切です。
特に独立を考えている場合、副業で構築した人脈が後々仕事を獲得するのに役立つでしょう。
副業をすれば、本業ではできない経験も積めます。
正社員だと会社で取り扱っている業種やポジションによって任せてもらえる仕事の範囲が限られてしまいます。
副業なら実力さえあればどんな仕事にも挑戦できるので、本業ではできない経験を積んで、キャリアアップにも繋げられるでしょう。
近年ではパラレルキャリアと言って、本業とは別のジャンルの仕事でキャリアを構築する働き方が注目を浴びています。
いきなり本業と同じバランスで第2のキャリアに取り組むのは難しいので、パラレルキャリアの実現のための第一歩として副業を始める人も増えています。
未経験からいきなり副業でグラフィックデザイナーの仕事を獲得するのは難しいです。
グラフィックデザイナーに限らずクリエイティブ系の仕事は、仕事を依頼する人のこれまでの実績や制作物を見て発注します。
そのため、未経験で実力をチェックできるものが無いと仕事を獲得できないでしょう。
特に副業グラフィックデザイナーが受注するような単発の案件は即戦力が求められます。
クライアント側もある程度経験がある前提で仕事を発注しているので、未経験のグラフィックデザイナーが副業案件を獲得するのは難しいです。
ただSNSなどで趣味でイラストを描いていて、その実績が評価されて仕事に繋がることもあります。
もし趣味だとしてもイラストを公開していれば、クライアントに見せてみましょう。
それでは、未経験から副業グラフィックデザイナーになるためにはどんなルートがあるのでしょうか。
グラフィックデザイナーとして仕事を獲得できるようになるまでにできることを紹介します。
独学でもデザインスキルを身につけることは可能です。
デザインの仕事に携わる人は昔と比べて増えており、独学で勉強できるWebサイトや書籍もたくさん存在します。
これらの手段を使って独学でスキルを身に着につけたら、実際に自分がデザインしたものをアウトプットしましょう。
アウトプットの手段としては、SNSやpixivのようなイラスト公開サイトで自分がデザインしたものを公開する、自力でWebサイトを構築するなどといった方法があります。
SNSやpixivの場合、ユーザー数が多いので自分が描いたイラストが人に見つかり、仕事に繋がる可能性も考えられます。
Webサイトの場合SNSなどの場合と比べてたくさんの人に見てもらえる可能性は下がりますが、Webサイトを構築するために必要なスキルが身につきます。
グラフィックデザイナーにはデザインスキルだけでなくWordPressやHTML、CSS、JavaScriptなどのフロントエンド開発をはじめとするプログラミングスキルやマーケティングのスキルが求められることも多いです。
スキルの幅が広がることでより高単価の案件を狙えるようになります。
デザインスクールなら体系的にデザインについて学べます。
デザインについて学んでみたくても、何から学べば良いかわからない方もいるでしょう。
そこでデザインスクールなら、すでに人に教え慣れている講師から効率よくデザインのスキルを教えてもらえるでしょう。
また、スクールなら自分と同じように副業グラフィックデザイナーを目指す人達とも出会えます。
同じ目標を持った人達と一緒にデザインの勉強に取り組むことで、高いモチベーションを持ってデザインを学べるでしょう。
そのため特に計画的に物事に取り組むのが苦手な方や、デザインに関して全く知識が無い方にはスクールが向いているでしょう。
それでは、グラフィックデザイナーとして副業案件を獲得するにはどんなスキルが求められるのでしょうか。
仕事を獲得するために身につけておきたいスキルを紹介します。
グラフィックデザイナーは商品やサービスの魅力をユーザーに訴求するのが仕事です。
ただアートとして評価されるようなデザインスキルではなく、クライアントの要求を汲み取り、アピールしたい情報を適切に届けられるデザインスキルが求められます。
広告媒体はポスターや新聞など様々ですが、フリーランスは中でもWeb媒体の案件が多め。
そのため、副業案件を獲得するにはPhotoshopやIllustratorなどのツールを用いてデザインできるスキルが必須です。
また、適切なターゲット層に広告を見てもらうには、デザイナー自身がクライアントのアピールしたい商品・サービスの魅力を把握した上でデザインを制作する必要があります。
デザインの質をより高めるために、マーケティングの知識があるとなお良いでしょう。
副業案件を獲得するには、クライアントに自分のスキルを売り込めるコミュニケーションスキルが欠かせません。
いくらグラフィックデザイナーとしての実力があったとしても、実力を言語で相手に伝えられないとクライアントは期間内にどれくらいのクオリティのものを納品できるか把握できないできないでしょう。
それに、クライアントに報酬を上げてもらったり、副業でできる範囲の高単価案件を獲得したりするためにもクライアントとのコミュニケーションは重要です。
稼いでいるフリーランスほどクライアントとのコミュニケーションを大切にしています。
より良い条件の仕事を獲得するためにも、仕事の質だけでなくクライアントとのコミュニケーションを大切にしましょう。
それでは、副業グラフィックデザイナーが案件を獲得するにはどんな方法があるのでしょうか。
案件の獲得方法を紹介していきます。
フリーランスとして仕事を獲得するのが初めてで、仕事を獲得できるか心配な場合はフリーランスエージェントや副業サイトがおすすめです。
フリーランスエージェントの場合仲介手数料が発生しますが、エージェント側の担当者がクライアントとの交渉をサポートしてくれます。
日程調整など面倒な作業も代行してもらえるので、本業と並行しながらでもスムーズに仕事探しができるでしょう。
おすすめのフリーランスエージェントは以下の2つ。
ランサーズエージェントはフリーランスに人気のクラウドソーシングサービス、ランサーズが運営するエージェントサービスです。
すべての案件が直請けで高単価が中心な上、稼働日数が週2以下の案件も充実しているので、本業と両立しやすい案件を見つけやすいでしょう。
また、レバテッククリエイターはレバテック株式会社が運営するクリエイター特化型のエージェントです。
レバテックフリーランスよりもデザイナー向けのフリーランス案件を多く取り扱っているので、希望する条件の仕事が見つかるかもしれません。
加えて、doocy Jobでも副業でできる案件を取り扱っています。
サイト運営など上流の案件がメインであり、グラフィックデザイナーとしての実力に自信のある方はぜひこちらもご活用ください。
副業グラフィックデザイナーだとランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングサービスで仕事を獲得している人も多いです。
クラウドソーシングサービスの場合、副業グラフィックデザイナーが本業と両立しやすい単発の案件が充実しています。
基本的にクラウドソーシングサービスの仕事の獲得方法はコンペ形式なので完全実力主義ですが、経験が浅くても実力さえあれば仕事に繋がるというメリットもあります。
クライアントと自分で単価などの交渉をする必要がある点と、他案件獲得手段と比べてスキルを安く買い叩かれやすいので注意が必要ですが、クラウドソーシングサービスは手軽に仕事を獲得できる手段でしょう。
もし周りに伝手があるなら、自分で直接仕事を受注する方法もあります。
もし身近な人にデザイナーを探している人がいれば声をかけてみましょう。
また、自分でWebサイトを用意したり、SNSなどを通して仕事を受注することも可能です。
特にSNSを通してデザイナーとしてファンを獲得できれば、クラウドソーシングサービスなどを活用するよりも簡単に声をかけてくれる人を見つけられるでしょう。
ただし、直接副業案件を受注する場合、クライアントが身近な人になりやすく、単価の相場を理解していないケースも少なくありません。
そのため事前に料金表を準備するなどして、お金のトラブルが起こらないように対策をしましょう。
デザインスクールの中には受講後に副業案件を紹介してくれるところも存在します。
スクールのレッスンを終えたばかりのグラフィックデザイナーだとポートフォリオに掲載できるような作品が少なく、仕事の獲得に苦戦してしまう人も少なくありません。
スクールが紹介してくれるようなクライアントは、発注先が経験の浅いグラフィックデザイナーであることを理解した上で仕事を発注していることが多いです。
そのため、駆け出しのグラフィックデザイナーでも仕事を獲得しやすいでしょう。
副業でグラフィックデザイナーとして働く場合、いくつか注意点があります。
本業とトラブルなく両立するためにも、注意点をしっかり把握しておきましょう。
副業で稼いだ金額が年間20万円を超えた場合、確定申告をしなければいけません。
本業と並行して副業でグラフィックデザイナーとして働いた場合、副業で稼いだお金は雑収入に分類されます。
雑収入とは給与所得や不動産所得など不労所得にも分類されない所得のことを言います。
例えば、副業で稼いだお金以外にも公的年金や生命保険で受け取ったお金などが雑所得として挙げられます。
雑所得は20万円以内なら申告する義務がありませんが、20万円を超えてしまった場合は会社員でも確定申告を行う必要があります。
また雑所得が20万円以下だと確定申告は必要ありませんが、住民税の申告をまた別で行わなければいけません。
お住まいの自治体の役所に行って、毎年3月15日までに住民税の申告を行いましょう。
ちなみに確定申告を行っている場合は税務署から所得税が役所に通知されるので、住民税の申告を行う必要はありません。
副業が本業を圧迫してしまわないように、本業と副業のバランスをしっかり考えて仕事を受注しましょう。
稼ぎたいという気持ちが先走りして許容範囲を超えた副業案件を受注してしまうと、休む時間が削られ、本業に支障をきたしてしまう可能性があります。
生活の柱となるのはあくまで本業であり、副業を理由に本業がおろそかになっては本末転倒です。
そのためしっかり休息の時間を確保し、無理なくできる範囲で副業案件を受注しましょう。
デザインの仕事は著作権に関するトラブルが跡を絶ちません。
自分の中ではちょっと参考にしたつもり程度でも、構図が似ている、画風が似ているなどとトラブルになってしまいます。
特にクライアントから受注している仕事だとクライアント側にも迷惑がかかってしまうので、必ず自分のオリジナル作品を納品しましょう。
また、クラウドソーシングサービスを活用した際、副業案件を行った際の著作権譲渡後の著作の取り扱いにも注意しましょう。
クラウドソーシングサービスでは成果物を納品する際、顧客(クライアント)の条件として著作権譲渡が決められている場合があります。
仮にグラフィックデザイナーとして「成果物納品後、著作権譲渡していただきます。」記載のある副業案件を受けた際、成果物を納品したあとの著作物の権利は顧客(クライアント)に移ります。
そのため自分で制作したものでも、インターネットやSNS上に無断で公開することは著作権侵害になりますので気をつけましょう。
副業グラフィックデザイナーは受注できる案件に限りがあるので、あまり稼げるとは言えません。
ただ副業で経験を積むことで、将来的にグラフィックデザイナーとして生計を立てていけるようになりたいなら、積極的に案件に挑戦し、スキルを磨いていきましょう。
しかし、未経験で副業グラフィックデザイナーの案件を獲得するのはとても難しいです。
ただ自分が好きなように絵を描いたり、デザインをしたりするだけでは、クライアントの期待に応えられるデザイナーになれません。
スクールを受講するなどして体系的にデザインについて学び、副業案件を獲得できるだけの実力を身につけましょう。
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