公開日:2022.04.15
更新日:2025.03.24
IT業界には、様々な専門職が存在しています。そしてその中でも近年注目をあつめている専門職が、「インフラエンジニア」です。
インフラエンジニアが認知を広めてきたのは近年になってのことであり、業界全体ではまだまだ充分な人材が確保されているわけではありません。
それだけにスキルや知識を持つ方は貴重であり、エンジニアとしての需要が高いと考えられるでしょう。
この記事では、インフラエンジニアの領域の種類やおすすめの資格、インフラエンジニアが資格を取得するメリットについて解説します。
特に、以下の方にこの記事をご一読していただきたいです。
・インフラエンジニアの資格について理解したい方
・インフラエンジニアの領域の種類について知りたい方
・インフラエンジニアが資格を取得するメリットを知りたい方
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<目次>
1.インフラエンジニアの領域の種類
ネットワークエンジニア
サーバーエンジニア
クラウドエンジニア
セキュリティエンジニア
2.インフラエンジニアのおすすめの資格8選
ネットワークスペシャリスト
シスコ技術者認定(CCNA・CCNP・CCIE)
AWS認定資格
データベーススペシャリスト
オラクルマスター
Linux技術者認定(レベル1~3)
基本情報技術者試験
応用情報技術者試験
3.インフラエンジニアが資格を取得するメリット
体系的にインフラの知識を学べる
収入がアップする可能性がある
転職が有利になる可能性がある
4.まとめ
一口にインフラエンジニアと言っても、実際には様々な業務領域があります。そのためこの章では、インフラエンジニアの領域の種類を紹介します。
インフラエンジニアの領域は、主に以下の4種類です。
<インフラエンジニアの領域の種類>
ネットワークエンジニア
サーバーエンジニア
クラウドエンジニア
セキュリティエンジニア
ネットワークエンジニアは、クライアントが求めるネットワーク環境を構築する仕事です。ネットワークエンジニアが行う仕事は、主に以下の3つに整理できます。
<ネットワークエンジニアの業務>
ネットワークの設計
ネットワークの構築
ネットワークの運用・管理
ネットワークの設計とは、必要なネットワーク機器の数量や種類を決め、動線を踏まえたシステムの配備を考えることです。
効果の最大化だけでなく、与えられた予算の中で最適な設計を行うことが求められます。
ネットワークの構築とは、設計をもとにして機器を準備しネットワークをつないでいく業務です。それぞれの機器に対し、最適な設定をすることも重要です。
ネットワークの運用とは、システムを実際に運用することを指します。
その後は定期的なシステムの更新や管理を行い、システムを継続させていきます。
ネットワークエンジニアには、ネットワーク関連の知識を始め、サーバーやLAN環境などに関する知識が不可欠です。
ネットワークエンジニアの案件(仕事)を少し覗いてみる↓
サーバーエンジニアは、様々なサーバーの設計からテストまでを幅広く行う専門職です。
サーバーエンジニアの仕事は、以下の3つに整理できます。
<サーバーエンジニアの主な仕事内容>
サーバーの設計
サーバーの設定
サーバーの保守・監視
サーバーの設計とは、各種サーバーを利用するにあたって、電源の要領や通信速度の設計を行う業務です。
設計は、クライアントの環境にあわせて行うことが求められます。
サーバーの設定とは、サーバーを設置し、各アプリケーションのインストールや設定を行う工程です。
サーバーの保守・監視とは、サーバーのセキュリティチェックやバックアップ、監視などを指します。
様々なアプリケーション関係の業務を行うため、WindowsをはじめとしてMacやLinuxなど様々なOSに対して深い知識やスキルを必要とします。
サーバーエンジニアの案件(仕事)を少し覗いてみる↓
クラウドエンジニアとは、クラウドを活用したネットワークの最適化を行う専門職です。
クラウドエンジニアの仕事は以下の3つに整理可能です。
<クラウドエンジニア>
クラウドの設計
クラウドの構築
クラウドの保守・運用
クラウドの設計段階では、クライアントに対し最適なクラウドサービスを考え、必要とされる機能を決めます。
現在だけでなく今後の事業展開も考慮する必要があり、さらにセキュリティについても考慮が必要です。
クラウドの構築は、作成した設計書をもとに実施します。設計書に適したクラウドサービスを見つけ出し、インストールや細かい設定などを行っていきます。
クラウドの保守・運用としては、不具合の発生有無の確認が中心的な業務だと考えられます。
クラウドが正常に機能していないままになっていると、クライアントが大きな損害を被ってしまう可能性があります。
AWSやGCPなどさまざまなクラウドサービスに対する深い理解だけでなく、ミドルウェアやツールに関する知識・スキルも求められます。
クラウドエンジニアの案件(仕事)を少し覗いてみる↓
セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティを中心としてサーバーに関する業務を行う専門職です。
セキュリティエンジニアの業務を整理すると、以下の3段階です。
<セキュリティエンジニアの業務>
セキュリティ環境の企画・提案
セキュリティ環境の設計
セキュリティ環境の運用・保守
業務はまず、クライアントが現在構築しているIT環境を整理し、求められるセキュリティ環境を企画・提案することからスタートします。
サーバーやOSなどの安全性を確保できるように考慮し、セキュリティシステムを設計します。
そしてセキュリティ体制を構築したら、システムの不具合や脆弱性を監視し、障害が発生したら即座に対応することもセキュリティエンジニアの業務です。
セキュリティは様々なシステムに関わるためサーバーやOS、ネットワークなどbに関し幅広い知識・スキルが求められます。
セキュリティエンジニアの案件(仕事)を少し覗いてみる↓
この章では、インフラエンジニアにおすすめしたい資格を8つに厳選してお伝えします。
ご自身の業務やキャリアパスに合わせて取得をご検討いただけたら幸いです。
ネットワークスペシャリスト(「NW」と略します)は、情報処理推進機構(IPA)が主催となっているネットワークシステムの構築や維持に関する主導者としての知識やスキルを持っていることを証明できる資格です。
合格にはネットワークに関して非常に高度なスキルや知識が必要です。
取得することで、ネットワークシステムの企画から保守運用までに関して実施・指導できる知識・スキルを習得できます。
ネットワークの関係するインフラ設計を行う業務に就く際には、非常に重宝する資格でしょう。
毎年の合格率は15%前後であり、情報処理技術車試験の中でも非常に高難度であると考えられます。
試験は午前と午後に分かれており午前中には共通知識・応用知識、午後にはネットワークシステムの企画から保守運用までに関する記述問題が出題されます。
ネットワークスペシャリスト試験の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
シスコ技術者認定は、ネットワーク機器開発の最大手企業であるシスコシステムズが主催する資格試験です。
ネットワークに関するスキルに加え、シスコシステムズが提供する製品の操作方法についても問われます。
シスコ技術者認定には、以下のように難易度別の試験が用意されています。
<シスコ技術者認定の種類>
CCENT:基本的なネットワークセキュリティの知識を問う
CCNA Security:セキュリティエンジニアとしての基礎知識を問う
CCNP Security:セキュリティエンジニアとしての上級知識を問う
CCIE Security:セキュリティエンジニアとして国際レベルの最高難度試験の試験
上位試験を受けるには、下位試験に合格しなくてはなりません。
システムエンジニアとしてはCCNA・CCNP・CCIEの取得を目指すことをおすすめします。
CCNAの詳細を知りたい方ははこちらからご覧ください。
AWS認定資格は、Amazonが提供するクラウドサービス「Amazon Web Services」に関する知識を証明する資格です。
AWSはGCP・Azureと合わせて三大クラウドサービスとされており、認定資格を持っていることでインフラエンジニアとしての市場価値は高まります。
AWS認定資格の試験は、以下で構成されています。
<AWS認定資格の3レベル>
基礎
アソシエイト
プロフェッショナル
<AWS認定資格の6分野>
ネットワーキング
セキュリティ
機会学習
Alexaスキルビルダー
データアナリティクス
データベース
基礎レベルでも難易度は高く、標準で半年以上の勉強を要するとされている試験です。
難度は高めですが、クラウドエンジニアを目指すにはぜひとも取得しておきたい資格でしょう。
AWS認定資格の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
データベーススペシャリストは、データベースの企画から開発、保守運用までの幅広い知識・スキルを習得していることを証明する資格です。
国家資格として情報処理推進機構(IPA)が実施しています。
試験ではSQLや排他制御をはじめとする技術に関して問われ、新技術に関することも試験範囲です。
合格率は例年15%程度であり、企業が扱うデータが膨大かつ複雑になってきていることからも難度が非常に高い試験となってきています。
試験は午前午後に分かれ、午前中にはマークシート方式の共通・選択試験、午後には記述・論述試験を実施します。
難関資格ではありますがデータベースの重要性は近年高まってきており、取得によってエンジニアとして非常に重宝されるでしょう。
データベーススペシャリスト試験の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
オラクルマスター(ORACLE MASTER)は、データベース管理システムにおける世界最大規模の企業であるOracle社が運営している資格試験です。
世界的な認知度が高く、人気の資格となっています。
資格の種類は以下の通りです。
<Database Administration資格>
Bronze
Silver
Gold
Platinum
<SQLの資格>
Oracle Master Silver SQL
上位試験を受験するには、下位試験に合格している必要があります。
Silver以上は実務経験なしでは困難な難しい試験です。
国家資格ではなくいわゆるベンダー資格ですが、データベース管理システムにおけるOracle社のシェアが非常に大きいため、有効性の高い資格になっています。
そのためデータベース管理者やデータアナリストとして活躍するためには、取得を検討したい資格です。
オラクルマスター(ORACLE MASTER)の詳細を知りたい方ははこちらからご覧ください。
Linux技術者認定(LinuC)は特定非営利法人LPI-Japanが運営している資格試験です。
資格取得することでサーバーOSであるLinuxに関する知識・スキルを証明できます。Linuxを基本としたシステム構築や運用に関して学べる、ベンダー資格です。
試験のレベルは1〜3の三段階(LinuC-1〜LinuC-3)であり、上位レベルの試験は下位試験に合格している必要があります。
LinuC-1は基礎レベルの試験であり、インフラエンジニアとして資格取得を目指すのであればLinuC-2以上の取得が望ましいでしょう。
合格率は非公開ですがLinuC-2で20%程度、LinuC-3で15%程度であるともされる難関試験です。
ただし、LPI-Japanが運営していることからも日本市場に特化した資格試験であると考えられます。
Linux技術者認定(LinuC)試験の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
基本情報技術者試験は、情報処理推進機構(IPA)が運営しているITエンジニアにおける基本的な国家資格です。
サーバーやセキュリティなど幅広い知識・スキルを問うため、ITエンジニアを志す上ではまず取得をおすすめします。
ITエンジニアに関する国家資格としては基礎レベルの試験ですが、それでも情報システムに関する網羅的な知識が求められます。
そのため基礎とは言いましたが決して簡単な試験ではなく、例年の合格率は25%程度です。
試験はマークシート形式で、午前と午後に分かれて行われます。
JavaやPythonなどのプログラミング言語から選択し、プログラミングに関する設問に解答していきます。
ITエンジニアとしての基礎知識を全般的に学べるため、初期段階での受験が望ましい資格です。
基本情報技術者試験の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
応用情報技術者試験(AP)は、情報処理推進機構(IPA)が運営するITエンジニアにおける応用的な国家資格です。
基礎情報技術者試験よりもさらに踏み込んだ内容の知識・スキルが試験合格には求められます。
試験において問われるのは、システム開発に関する高度なスキル・知識だけではありません。
品質管理や予算管理、情報戦略、提案書の作成スキル、そして法務に至るまで開発現場に関する非常に広範な範囲を対象としています。
開発の上流工程で活躍するエンジニアとなるためには、必須の試験だと考えられるでしょう。
合格率は例年20%〜25%程度です。午前のマークシート問題と午後の記述式問題で構成されています。
応用情報技術者試験の詳細を知りたい方はこちらからご覧ください。
ここまで、インフラエンジニアにおすすめの資格を紹介してきましたが、実はインフラエンジニアには資格を取得しなくてもなることが可能です。
しかし資格を取得するメリットは沢山あるため、将来エンジニアとして活躍する上では取得することをおすすめします。
この章では、インフラエンジニアが資格を取得するメリットについてお伝えします。
資格を取得するメリットとしてまず挙げられるのが、体系的にインフラの知識を学べる点です。
インフラエンジニアとして上位人員になるには、上流工程におけるコンサルタントとしての役割を担う必要があります。
そのためには情報部門を中心とした幅広い知識が求められるため、現場での経験に加えて体系的に学ぶことも求められるのです。
現場で活躍することで実戦的なスキル・知識は身に付きますが、体系的に学ぶ機会はなかなか得られないでしょう。
そのためインフラの知識を体系的に学ぶ機会として、資格試験へ挑戦することはとても意義があります。
関連資格を取得することで、収入アップにつながる可能性も考えられます。
専門性の高い資格の保有者に対し、資格手当の制度を設けている会社が多数あるためです。
また、資格を保有していることで案件の獲得がしやすくなることも考えられます。
資格取得は自らの知識やスキルを証明する効果的な方法の1つです。
まだインフラエンジニアとしての業務経験が浅い方でも、資格を取得することで収入を増やすことは考えられるでしょう。
インフラエンジニアの関連資格を取得することで、天職において有利になる可能性もあります。
資格を取得すると履歴書にその旨を記載でき、自分に高い専門性があることを企業へ分かりやすく示すことが可能です。
特にハイレベルなエンジニアを募集している企業においては、特定の資格の取得を応募条件にしていることもあります。
面接を行った結果同じくらい好感触な候補者がいたとしたら、資格保有の有無が合否を分けることは充分に考えられるでしょう。
募集がある職種に求められるスキル・知識を確認し、自身が保有している資格が応募に役立つかを確認して見ることも重要です。
インフラエンジニアには、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニア、クラウドエンジニアなど様々な職種があります。
インフラエンジニアには幅広い知識が求められるため、資格の種類も多数です。
今回ご紹介した資格を取得することでご自身の技術を客観的に証明し、キャリア形成に活かしていただければ幸いです。
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