公開日:2022.09.06
更新日:2025.03.24
SE(システムエンジニア)という職種は、自身のキャリアについて考えたことがある方なら多くの人が知っているモノでしょう。
ただしSEという職種にはハッキリとした定義や決まりがあるわけではなく、所属組織や担当業務によってそれぞれ異なった専門性を持ちます。
また、SEにおいてはキャリアパスについても多様化しており、将来どう言った形でキャリアアップをしていくのかにより、求められる能力は異なります。
そこでこの記事ではSEのキャリアプランについて、目指せる職種や早期にキャリアを選ぶ重要性をお伝えします。
特に、以下の方にはこの記事をご一読いただきたいです。
・今後のキャリアビジョンに悩んでいるSEの方
・SEが描けるキャリアプランについて知りたい方
・SEが目指せるキャリアについて具体的に調べている方
・早期にキャリアを選ぶべきか悩んでいるSEの方
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<目次>
1.SEが目指せるマネジメント系のキャリア
プロジェクトマネージャー
PMO
ITコンサルタント
2.SEが目指せるスペシャリスト系のキャリア(今後伸びる領域)
AIエンジニア
IoTエンジニア
セキュリティエンジニア
クラウドエンジニア
データサイエンティスト
3.SEがキャリアプランを考えることが重要である理由
新しい技術が増えるたびに新しい職種が増えている
早い段階でキャリアを選ぶことは成功確率を上げる
4.まとめ
この章では、SEが目指せるキャリアの内、マネジメント系のキャリアについてお伝えします。
プロジェクトマネージャーとは、システム開発におけるプロジェクト全体の管理者のことを指します。
プロジェクト全体の計画と管理を行い、その成否に関して責任も負うポジションです。
プロジェクトの遂行に必要なメンバーやリソースを確保し、スケジュールも決めて進めていきます。
スケジュール通りに仕事を進めるだけでなく、予算や成果物の品質についてもしっかりと管理しなくてはなりません。
さらに、クライアントとの打ち合わせや各種調整、チームメンバーのまとめ役など、プロジェクトを成功に導くために非常にさまざまな役割を担います。
上記の通り、プロジェクトマネージャーの仕事範囲は幅広く、プログラマーとしての基本的なスキル・経験だけでは務まりません。
プロジェクトリーダーやシステムエンジニアとして上流工程の業務も経験する必要があります。
また、クライアントと調整・折衝を行いチームをまとめるためにはコミュニケーション能力、スケジュールや予算を管理するためにはマネジメント能力も必要です。
しかしそれだけに、プロジェクトマネージャーのやりがいはとても大きいものでしょう。チームで一丸となってプロジェクトを成功に導いた時の達成感は、言葉では言い表せないほどのものです。
マネジメントに興味がある方は、プロジェクトマネージャーを目指して経験・スキルを積み重ねていくのもおすすめでしょう。
PMOとは、「プロジェクトマネジメントオフィス」を略した言葉です。
人物を示す訳ではなく組織を示す点で、プロジェクトマネージャーとは異なっています。
プロジェクトの管理は、通常プロジェクトマネージャーが行います。
しかし大規模なプロジェクトになると、プロジェクトマネージャーが一人で管理することは困難です。
そのため、プロジェクト内に複数のPMOを設置して、各チームをまとめることが通常です。
近年ではシステム開発が大規模化したこともあり、PMOが導入されるケースが増えています。
PMOは、PMの代わりに開発における個別のプロジェクトを管理します。
進捗管理や不具合発生時の対応・原因究明など、プロジェクトマネージャーと同様に仕事内容は多種多様です。また、システム開発における標準書の作成も、PMOが担います。
PMOは管理に特化した部門であるため、「黒子」「裏方」などと表現される表現されることも多い仕事です。
しかしチームを支える柱となる職種であり、大規模プロジェクトには欠かせないことから、やりがいのある仕事だということは間違いありません。
プロジェクトマネージャーと同様に、マネジメント業務に興味がある方であればPMOで働くことを目指してキャリアを積んでいくのもおすすめでしょう。
ITコンサルタントは、ITを活用してクライアントのビジネス課題に対するソリューションを提供する専門家です。
クライアントの課題を解決できるシステムやテクノロジーを、市場や顧客の調査を踏まえて提案します。
ビジネスにおけるテクノロジーの活用は近年急激に注目されるようになっており、ITコンサルタントの需要は高いと言えます。
ビジネスにおけるIT活用が進むにつれて、活躍分野が今後さらに広がっていくことが予測されるでしょう。
ITコンサルタントとして活躍するには、もちろんITに関する深い専門性が必要です。
そしてクライアントのビジネスに対する理解や、経営に関する理解・知識も求められます。
ビジネスに関する話を経営層と膝を突き合わせて行うことになるため、ITスペシャリストとしてだけでなくビジネスマンとしての考え方が必要になるでしょう。
キャリアパスを描くにあたっては、プログラマーとしての経験に加えてプロジェクトリーダーなどの経験も積み、ビジネスに関する理解を深めることが重要です。
経営層に近い仕事を自然とするようになることから、それだけ報酬も高くなることが多い魅力的な職業でしょう。
ビジネスに関しても関心がある方であれば、ITコンサルタントを目指して経験を積んでいくのもおすすめです。
この章では、SEが目指せるキャリアの中でも、スペシャリスト系のキャリアを整理してお伝えします。
今後伸びる領域だと考えられる職種ばかりですので、ぜひともご参考にしてください。
AIエンジニアとは、AI開発を行うスペシャリスト職です。機械学習やディープラーニングを活用して、幅広い分野において使われるAIを開発します。
AIが活用されている領域は、近年では多種多様です。画像認識システムや自動運転システム、顧客管理・分析システムなど数え出したらきりがありません。
AIの利用は今後益々進んでいくことが予想されるため、AIエンジニアの需要もそれに伴って高まっていくことは充分予想できます。
スキルと経験を身に着けていくことで、充分にキャリアアップしていけることでしょう。
AIエンジニアとして活躍するには、PythonやJava、C言語などに関するプログラムスキルを身に着けておくことがおすすめされます。
また、ソフトウェア開発の手法やテスト技法などに関しては、ひと通りの理解が必要です。さらに、数学やデータ解析に関しても、一定以上の知識が求められます。
もし資格取得を目指すのであれば、日本ディープラーニング協会が運営しているE検定の受験がおすすめです。
IoTエンジニアは、近年あらゆる分野における活用が進められているIoT(Internet of Things)システムの開発に関するエンジニアです。
IoTの活用は私たちの日常生活やビジネスの現場などで、幅広く進められています。
導入を進めている業界も、農業や医療、物流、製造業など多種多様です。
IoT活用の流れは世界的なものであり、IoTエンジニアにはさまざまな分野での活躍が期待されます。
IoTエンジニアに求められる知識としてまず挙げられるのが、組み込みに関する知識です。
組み込みの開発手法やセキュリティなど、ひと通りの知識・スキルが求められます。プログラミングスキルとしては、C言語やC++、Javaなどの習得が重要です。
さらには無線通信技術やハードウェアに関する知識、ビッグデータやAIに関する知識なども習得しておきたいものとして挙げられます。
検定試験としては、近年「IoTシステム技術検定試験」が開催されています。
基礎と中級、そして上級に分かれており、IoTエンジニアとしての活躍を目指すのであれば上級を目指すのがやはりおすすめでしょう。
将来性があり幅広い業界での活躍が期待できることから、SEのキャリアパスとしては魅力的なものの1つです。
セキュリティエンジニアとは、情報システムに対するセキュリティ対策を行う専門家のことを指します。
セキュリティシステム・プログラミングの運用を行い、企業・組織の情報セキュリティを担う存在です。
近年では、情報セキュリティに対するニーズが高まっています。企業をはじめとして各省庁においても、重要情報を守る役職としてセキュリティエンジニアが求められるようになりました。
IoTが日常生活や企業活動において浸透していくにつれて、情報システムに対するセキュリティ対策の重要度が増していきます。
セキュリティエンジニアの業務領域は、技術領域とコンサルティング領域の2つです。
技術領域においては、情報システムのセキュリティ対策やサイバー攻撃に対する分析などを行います。
一方のコンサルティング領域では、法令対応やセキュリティ既定の立案などが主な業務です。
いずれの領域においても、する理解やセキュリティに関する知識、そしてサイバー攻撃に対する分析スキルなどが求められます。
セキュリティエンジニアとして活躍するためには、どれも重要な知識・スキルでしょう。
「情報処理安全確保支援士試験」や「CompTIA Security+」などが、関連資格として挙げられます。
セキュリティエンジニアとしての活躍を目指すのであれば、取得を目指すのがおすすめです。
クラウドエンジニアとは、クラウドサービスを活用したインフラ構築を担う専門家のことです。
企業のITシステムにおいては、従来のオンプレミス型からクラウド型への移行が進んでいます。
そのため、今後のITインフラを支える存在としててクラウドエンジニアは欠かせません。
クラウドサービスの設計や構築、運用、そして保守などが、クラウドエンジニアの主な業務です。
クラウドサービスを利用する企業の数は増えているため、クラウドエンジニアの需要も高まっていくことが充分予想されます。
現在中心となっているクラウドサービスは、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure(Azure)、Google Cloud Platform(GCP)の3つです。
クラウドエンジニアにはこれらを扱うスキルや、サーバー・ネットワーク全般に関する知識・スキルなどが求められます。さらに、ミドルウェアやオンプレミスに関する知識なども必要でしょう。
クラウドエンジニアの資格としては、各クラウドサービスに関するものが挙げられます。
具体的には、AWS認定ソリューションアーキテクトやMicrosoft Azure認定資格、そしてGoogle Cloud認定資格です。
クラウドエンジニアとしてのキャリアプランを描くのであれば、挑戦をおすすめします。
データサイエンティストとは、統計やルゴリズムなどを活用してデータを活用し、ビジネス課題へのソリューションやその他の価値を提供する専門家です。
データの分析企画を立上げ、アプローチ設計やデータ収集などを行った後、データ解析を行います。
さらに分析結果を評価した後に業務への組み込みを行い、業務評価や改善を行うことも、データサイエンティストの業務です。
今後AI時代が到来するとも言われている現状では、ディープラーニングに加えてデーターサイエンスへの注目も高まっています。
2010年以降ではデータサイエンスを学べる大学・大学院も増加しており、今後需要が高まっていくことも充分予想できるでしょう。
データサイエンティストには、データサイエンススキルに加えてプログラミングやデータ加工などのデータエンジニアリングスキルも必要です。
プログラミングスキルとしては、PythonやRなどの学習がおすすめです。
また、論理的思考能力やマネジメント能力のように、ビジネスマンに求められるビジネススキル・センスも必要でしょう。
データサイエンティスト向けの資格としては、オラクルマスターや統計検定、アクチュアリー資格試験などが挙げられます。
この章では、SEに取ってキャリアプランを考えることが重要である理由を2つに整理してお伝えします。
SEがキャリアプランを考えるべき理由としてまず挙げられるのが、新技術が登場するたびに新しい職種が増えていることです。
これまでは、SEのキャリアプランと言えばプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーなどになることが一般的でした。
SEとして培ってきたスキルや経験を活かせる場が、あまり多くはなかったのです。
しかし、近年では新技術が登場するたびに、新しく必要とされる職種が増えていっています。
AIやIoTの活用が進むことで、AIエンジニアやIoTエンジニア、データサイエンティストなどへの需要が高まってきているのがその好例でしょう。
キャリアプランの可能性が広がっているということは、それだけ選択することが大変になっているということでもあります。
描くキャリアプランによって、習得すべき技術や知識、経験は大きく異なります。
そのため早期にキャリアプランを決めることで必要なスキルの吸収を早く開始し、キャリアアップを有利に進めていくことが重要です。
思い描くキャリアパスがマネージャーであってもスペシャリストであっても、そこへたどり着くために自己研鑽を続けることが大切でしょう。
早期に自身のキャリアパスを決めることで、その後のキャリアの成功確率を上げることも期待できます。
30代でSEとして活躍するためには、20代でプログラマーとして開発経験を積むことが重要です。
そして40~50代で理想のキャリアパスを描くためには30代での活躍が重要であることから、なるべく早期にキャリアプランを決定しておいた方が良いと言えます。
20代、30代をぼんやりと過ごしてしまっては、その後に思うようなキャリプランを選ぶことは難しくなります。
早期から計画的に動き、思い描く将来に近づくために必要なスキル・知識の吸収をはじめるのがおすすめでしょう。
SEのキャリアパスは近年多様化しており、早期にキャリアプランを立てて行動を起こしていくことが重要です。
SEのキャリアプランは、大きくマネジメント系とスペシャリスト系の2つに分けられます。
マネジメント系のキャリアパスであればプロジェクトの上流工程や重要な部分での活躍が期待できるでしょう。
そしてスペシャリスト系のキャリアプランには、近年注目すべき職種が多数あります。ご自身の考え方や目的に照らし合わせ、悔いのないように早期にキャリアをお選びください。
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